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February 2012

はやぶさ 遥かなる帰還

Hayabusa 小惑星からサンプルを持ち帰るという人類初のプロジェクトがスタートした。しかし小惑星探査機「はやぶさ」は幾度もトラブルに見舞われる。このプロジェクトの取材を担当する新聞記者の真理は、打ち上げの日に疎遠になっていた父親と再会した。

 昨年より続く「はやぶさ」のプロジェクトを舞台にした、いわゆる「はやぶさ映画」が登場。現実はそれだけインパクトのある出来事だったということ。プロジェクトを中心にして、どんなドラマが見られるのか比べてみても面白い発見がありそう。
 今作の視点は一人の女性新聞記者であり、プロジェクトからはちょっと距離をおいた立場で見ている感じだ。宇宙に興味を持って担当になったという、そんな彼女には父親との間に軋轢があった。それが打ち上げの日、疎遠になっていた父親と偶然再会することになる。なんと、父親の経営する町工場は「はやぶさ」の部品を造っていた。彼女は「はやぶさ」担当になったものの、身近なところに気づいていなかったわけだ。そこに家族の絆を取り戻してゆくドラマがある。経営難の工場でも、儲けのない試作品作りに協力している頑固な父親曰く「金じゃねぇんだよ」という。娘に対しての言葉は、低予算のプロジェクトへの皮肉にも聞こえる。
 そしてプロジェクト内では、イオンエンジンを開発したエンジニアたちの奮闘を見ることになる。度重なるトラブルに、それぞれの立場で苦渋の決断をしなければならないことも。プライドさえ捨てて、ひたすら帰還に向けた努力が続けられていた。
 またしてもトラブルに見舞われても乗り越えてゆくという、何とも人間くさく熱いドラマに感動してしまう。今作ではプロジェクト・マネージャーとの対立なども描かれていて興味深いが、実際のところはどうなのだろう。「はやぶさ映画」では、現実とシンクロして本当のことのように思えるのだが、リアルな現実を前にしては周囲で繰り広げられるドラマは物足りないところも。他の作品と比べてしまうだけに、もっと重厚なドラマが見たいところだ。(ノд・。)

評価:moon2


TIME /タイム

Time 老化を克服した未来では、25歳で成長が止まると残りの寿命は1年。あとは時間が通貨として取引される。裕福なものは永遠に生き、貧しい者は死を待つのみ。スラム地区の青年ウィルは、裕福な男に時間を譲られたことで時間監視局に追われることになる。

 ここで描かれている近未来では、人は25才から歳をとらないらしい。皆、見た目が25歳ではややこしいところだが何ともうらやましいかぎり。ただし、寿命としての時間が通貨となっていて、物を買うと寿命が短くなる仕組みがある。時間を稼げない貧乏人には死がまっているわけだ。問題は一握りの富裕層が時間を独占し、多くの貧しい人々は明日の命さえ保障されていないこと。これは進歩した未来なのか?それとも荒廃した未来なのか?不思議な世界観のなかで繰り広げられる秒を争うドラマが面白い。
 スラム地区の青年ウィルはギャングから助けた金持ち(時間もち)の男に大金(116年)を譲られた。この男が何故か自殺したことで、時間を奪った容疑で時間監視局に追われることになる。男が自殺した理由は、「終わりのない人生に絶望したから・・・」。裕福な者にも人それぞれに悩みがあるものだ。しかし、そんなことを時間監視局はおかまいなしにウィルから時間を押収してしまう。どうやらスラム出身者が富裕層になることを防ぎたいらしい。そもそも人が老化しなければ人口は増え続けてしまう。そこで富裕層である彼らが物価を上げ人口をコントロールしているという不都合な真実がある。そのことを知ってしまったウィルは、時間を取り戻すために行動をおこすことになる。
 はたして、テクノロジーの進歩は人類を幸福にするのか?100年後にできることは考えないという裕福な者。対して貧しい者は時間を無駄にできないため日々を大切に生きる。どちらが幸せなのか。時間とお金を置き換えれば、貧富の格差という昨今の世相を風刺したような物語になっていて興味深い。もう少し皮肉ってもよかっただろうか。ウィルと亡くなった父親や、父の死の真相を知るらしい時間監視局員レオンとの関係。さらにウィルと行動を共にする大富豪の娘シルビア。複雑そうな人間ドラマがどうなるのかと期待していたものの意外にあっけなかった。
 気になるのは時間を開放した結果、この世界はどうなってしまうのか?そもそも時間とは何だろう?難しすぎる・・100年後に考えよう・・・
( ̄○ ̄;)!


評価:moon2


ドラゴン・タトゥーの女

Doragon ジャーナリストのミカエルは、大物実業家の不正を暴いたものの裁判で負けてしまった。そんな彼のもと、とある財閥の会長から40年前に起こった失踪事件の調査依頼が舞い込む。しかし調査は行き詰り、ミカエルは天才ハッカーのリスベットに協力を求めた。

 スウェーデンのベストセラー小説をハリウッドで映画化。今作は『ミレニアム』シリーズの1作目で、ジャーナリストのミカエルと凄腕ハッカーのリスベットが40年前の事件の真相にせまる。
 物語は資産家の一族をめぐる数十年に及ぶ因縁と、付近で起こった未解決の猟奇殺人との関係が明らかになってゆくというもの。ミカエルはスウェーデン有数の財閥の会長から、40年前に失踪した兄の孫娘の調査を内密に依頼された。表向きは家族史の編纂ということだが、一族の者が事件にかかわっているのではと疑っているわけだ。しかし、予想通り調査は難航して、凄腕ハッカーのリスベットにリサーチを依頼することになる。彼女は顔に複数のピアスをして、体には龍のタトゥーという異彩を放つ風貌。ここまでやるとは演じるルーニー・マーラには驚かされる。
 そしてダークな世界とスリリングな展開に引き込まれる。それにしても事件の謎解きはもとより、調査と平行して描かれる二人の背後もまた興味深い。ジャーナリストのミカエルは大物実業家の不正を暴露したものの、裁判では負けてしまう。もはや破産寸前で、世間の目から逃れるように孤島での調査に勤しんでいる。いっぽう、調査会社では優秀なエージェントのリスベットは、被後見人の身で精神科医の観察下にある。しかし不遇の人生を歩んできたようで、現在も理不尽な扱いを受けていた。いっけん交わることのないような二人が事件に興味を引かれ、真実を追究してゆく奇妙な関係が面白い。事件とリンクするような私生活の問題も絡んでいて、二人にとって看過できないことなのだろう。
 そして物語の本筋である事件の真相とは・・・。40年前にハリエットは一族の暮らす孤島からどうやって失踪したのか?いったい殺した(?)のは誰なのか?と考えてみるものの謎解きはさっぱりだ。一族をはじめ登場人物が多くて理解するのに一苦労、謎解きはミカエルたち二人に任せて推移を見守るだけとなってしまう。最後は意外な結末にも驚けないのはそのためだろうか。もっとも、読み取れない心理描写もあって気になるところも。観終わっても、なんだか原作を読みたくなってしまう。(lll゚Д゚)


評価:moon1


ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

Monosugoi 繊細な心を持った少年オスカーは、9.11の同時多発テロで大好きだった父親を亡くした。ある日、父の部屋に入ったオスカーは、見たこのない鍵を見つける。その鍵に父からのメッセージが託されていると信じて、ニューヨークの街で鍵の謎を解く冒険をはじめる。

 タイトルは謎かけのようで何のことやら?いったい、どんな物語なのかは想像できない。随分と時は経ったものの、9.11の同時多発テロを題材にした少年の心の物語である。
 主人公は繊細な心を持った少年オスカー。人と接するのが苦手、街の騒音が苦手といった心に問題を抱えている。そんなオスカーのために父親が考えた、街を舞台に謎解きをする探検ゲーム。問題を解くために街の人たちと話をさせるためのものらしい。オスカーにとっても楽しみなことのようだ。しかし突然の事件、よき理解者の父親を失い心は閉ざされてしまった。もっとも、遺体さえ見つからないことで気持ちの整理がつかないのかもしれない。それは母親も同じで関係はギクシャクしてしまう。
 そんなおり、父の部屋で偶然みつけた鍵から冒険がはじまる。これは父親からのメッセージが隠されているのではないかと、オスカーは街中から鍵穴を探そうとしている。とほうもないことでも必死に成し遂げようと奮闘する姿が可愛らしくも痛々しい。隣の家の謎の老人の手助けを得て、わずかな手がかりからニューヨーク中のブラックさんを訪ね歩くことをはじめる。そこで出合う、さまざまな境遇の人たちと接しながら人のつながりを感じてゆく。オスカーにとって一人で街にでる恐怖、父親への想いと心のわだかまりなど、なんだか少年の心の傷を見るようで切ない。これはゲームではなく、ほんとうの冒険なのだろう。
 もともと何の鍵かさえ分からないゆえ、鍵穴をみつけたとて答えは望んだものではないかもしれない。でも、多くの人々の心をつなぎ、自らも励まされる。気づかなかった家族の絆を感じられたはず。オスカーは一人ではないということ、それは自ら導いた答えかもしれない。しかもオスカーには関係ない鍵でも、一人のブラックさんにとって大切な鍵だったわけだ。それは心の鍵であって、確かにありえないほど近いものかも。(ノ_-。)


評価:moon2     補足:試写会にて鑑賞

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