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天使と悪魔

Angel_demon 宗教象徴学者のラングドン教授は、いにしえの秘密結社イルミナティの復活を探りローマへと飛んだ。そのころ教皇選出を控えたバチカンでは、4人の枢機卿がイルミナティに誘拐されてしまう。犯行を阻止するため、ラングドンはガリレオの暗号を解読する。

 暗号に秘められた歴史の謎を解き明かす、宗教象徴学者のラングドン。今回、彼が挑むのはガリレオの秘密結社に纏わる謎である。ガリレオといえば宗教裁判が知られるところで、宗教と科学が対立する歴史的背景が興味深い。「この物語はフィクション・・」と念を押しているのがかえってリアルに思えるが、宗教と科学の対立は今も続いているのである。科学は神の領域に踏み込んでしまったというわけだろう。
 物語は、かつて迫害をうけた科学者たちの秘密結社イルミナティが復活し、バチカンへの復讐を企てる。そこで使われようとしているのが、最新の物理学が創りだした反物質というシロモノ。莫大なエネルギーを生み出す半面、また強大な破壊力をもっている。これがイルミナティの手にわたってしまったという。
 そして事件の舞台は、過去から時間が止まっているかのようなバチカンである。でも、警備システムにハイテクが使われているあたり異質な世界を感じられる。そんな中、新たな教皇を選出する儀式が行われる直前に、有力候補である枢機卿が誘拐されてしまう。殺害が予告され、さらに反物質の爆発するタイムリミットが迫る。ラングドン教授は、ガリレオの暗号からイルミナティの所在を追いかけてゆく。このとき行動を共にするのは、科学者のヴィットリア。彼女は反物質を創り出した責任を感じての行動だった。原作では父親が殺害されるという因縁があったわけで、彼女のエピソードが少ないのが残念なところ。科学の説明が薄くて、思想的な対立もぼやけてしまった。劇中では何かテロリストとの戦いのように見える。それでも次々に現れる謎に数々の難関、スリリングに二転三転する展開は目が離せない。
 またしても歴史の闇を解き明かしたラングドン、それが真実かは神のみぞ知る・・だろうか。物語のなか一見すると相反するように見えて、過去と現在、信仰と科学が重なる部分が不思議で面白いものだ。すべての物事は二つの面を持っていて、天使にも悪魔にもなりえるということか・・。それにしても、昔の偉人たちは謎なぞがお好きなようだ。 (@Д@;

評価:moon1

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