デュプリシティ ・スパイは、スパイに嘘をつく
ライバル会社の新製品開発情報を入手した新進企業のCEOディック。彼はその詳細をつかむため、元MI6のレイを雇う。しかし、相手も元CIAのクレアを雇っていた。過去に遺恨のある二人だったが、じつは彼女はディックが潜入させたスパイだった
もはやライバル企業を蹴落とすためには手段を選ばないのか?ここでの新製品開発競争は、まさに戦争状態だ。新進企業の諜報活動は、盗聴にハッキング、さらにライバル企業へ元CIAを潜入させるまでエスカレート。連絡員として元MI6を雇う念の入れよう。まあ大げさだけど分かり易い構図。ジェイソン・ボーン3部作で脚本を手掛けたトニー・ギルロイの作品ということで、ハードなスパイ合戦を期待していたが、ちょっと違った。これはもう、ラブコメかも。
元CIAのクレアと元MI6のレイは仕事で鉢合わせ。二人は過去にただならぬ遺恨があるらしく、その関係は微妙な雰囲気だ。劇中では現在と過去の断片的なシーンが挿入されていて、互いに置かれた状況が変わってゆくのが面白いところ。企業や諜報部のいろんな思惑が絡んでいて、なにやら厄介な展開である。
二人は敵か?恋人なのか?最後まで油断できない展開が続いてゆく。まったくスリリングな関係だ。ただし、二人の掛け合いは言葉の応酬が説明じみて疲れるかも。さらに時間が前後する構成に混乱してしまう。やがてすべてが明らかになってゆく終盤、最後のオチにはちょっと脱力してしまった。できればもうひと波乱を期待するところ。
まぁ二人の関係が見どころの映画なので、その成り行きをたのしみたい。スパイの宿命ゆえに相手を信じられない、でも自分を理解できるのはスパイだけ。と、微妙な恋心が見え隠れしている。企業間の駆け引きと、男女の駆け引きとを絡めて描かれるなか、案外ありがちな恋人のようにも見える。それにしても、二人がスパイに見えないのは一流だからか?どこか詰めの甘さは元スパイだからか?そもそも誰が仕掛けた作戦なのだろうか。
騙し合いの結末に、残ったものは大人の恋・・・?スパイとしては失格かもしれないが、なかなかお似合いの二人だろう。 (´,_ゝ`)プッ
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