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April 2009

グラン・トリノ

Gran_torino 元軍人で戦争を経験したウォルトは、妻に先立たれ所在なげな日々を送る。近所に住むのは移民ばかりとなり、以前から交流を拒んでいた。そんな折、愛車が盗まれそうになり、犯人は隣に住む少年だった。その一件以来、彼は少年とその家族に心を通わすようになる。

 妻に先立たれ息子たちとは疎遠、目的を失った男が主人公である。強いアメリカとともに生きてきた彼は、もはや老人。頑固で偏屈、今どきの若者の態度を訝る。時代に取り残された昔堅気のカウボーイのようだ。
そしてタイトルのグラン・トリノとは、72年製のヴィンテージ・カー。ウォルトが自動車工だったころ自ら手掛けた車だという。大切に磨き上げた宝物だ。もっぱら眺めるだけで、ガレージからも出ていないのが意味深かも。時代は移っても、変わらない彼の人生に重なって見える。劇中の車は1年間しか造られていないらしく、今ではアメリカンなルックスが希少な存在である。そのあたりタイトルに込められた想いが読み取れそうだ。
 物語は、この車が縁になって隣に住む少年と思わぬ交流が始まる。タオは不良たちにそそのかされ車を盗みに入ったわけだが、あえなく撃退される。不良たちも一喝されてしまった。後日お詫びに訪れたタオは仕事を手伝うと言いだし、近所の人たちからはお礼が届けられた。毛嫌いしていたはずの隣人たちとの交流が、乾いた心を和ませる。そして将来の希望さえ持てない少年に、一人前の男になるための秘訣を教え始めた。それは息子に伝えられなかったことだろう。
 しかし、平穏な日々を壊すのはギャング気どりの不良たち。讐激をうけてタオの家族が脅かされる事態に、ウォルトは怒りを爆発させる。以前なら気にも留めなかったはず、まして危険な相手には銃を向けていたはずだが、そのケジメの付け方が意外だった。ウォルトも変わったのである。
 大きく時代は変わっても、変わらない者、変わってゆく者の対比が面白い。そのなかで、古いアメリカそのもののウォルトがカッコいいではないか。何か言いたげに見えるのだが、古き良き時代のアイデンティティー、失われつつある現代を揶揄しているのだろうか。まったく、イカした爺さんである。 ┐(´-`)┌


評価:moon2

スラムドッグ$ミリオネア

Slamdog テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演したジャマールは、難問を次々とクリアしてゆく。インドのスラムで育った彼が、なぜ正解できるのか?不正の疑いを掛けられてしまう。やがて警察の尋問によって、過酷な過去と真実が明らかになっていく。

 一攫千金という庶民の夢をかなえる人気番組「クイズ$ミリオネア」。ついに全問正解の達成となるのか。でも、それは偶然なのか?仕掛けがあるのか?回答者はスラム育ちで教育も受けたことのない青年である。大方の予想に反して次々と正解を重ねてゆくジャマール。なぜ、これほどの知識を持っているのか。すでに大金を手にしながら最後の問題へ挑む理由とは・・。それが物語の謎であって、観ている者への難問である。
 もっとも、謎解きよりもジャマールの語る過去にやりきれない現実を突きつけられる。不正を疑われて逮捕され、しかも拷問されるとは身分の違いも存在するのだろう。そこで警察の取り調べでは、出題された問題ごとに解答できた理由を語っている。これがなんとも衝撃的な話であって、貧富の差が広がるインドの闇の部分を見ることになる。
 ジャマールは、兄とスラムで育った少年時代に過酷な境遇を生き抜いてきた。闇の社会では孤児たちを使い利益を得る輩もいて、綺麗言では生きられない世界を彷徨う。そのなかで兄弟のたくましく生きる姿が微笑ましいが、二人が夢見るものは違っていたようだ。兄は金と力に執着し犯罪組織へと身を落としている。ジャマールは対照的に人を疑わない真っ直ぐな性格。ゆえに割りを食っているのだろう。生き別れになった幼馴染のラティカを探しだしたものの、兄に奪われてしまった。
 クイズ番組の出演者にこんな過去があったとは・・・。いや、インドにはこんな現実があったとは驚かされる。出題された問題は偶然かもしれない。自然に身についた知識であって、彼の人生で忘れられない苦悩の出来事に由来するものであった。なかでも兄に裏切られたこと、恋人を奪われたことが心に引っ掛かっているわけである。でも、負け続けた人生でもあきらめることはしない。この番組でジャマールの求めていたものは、大金ではなく愛。何ものにも代えられないものだった。これはジャマールの問いかけでもある。兄の、そしてラティカのファイナル・アンサーが見ものだ。 (# ̄З ̄)

評価:moon1

レッドクリフ PartⅡ 未来への最終決戦

Redcriff2 西暦208年、魏・呉・蜀が争う三国時代。天下統一に動く曹操軍は敵の砦・赤壁を前に、2000隻の戦艦と80万の兵士を集結させていた。対する5万の孫権・劉備の連合軍は、食料不足と疫病に悩まされることに。かくして決戦の火ぶたが切って落とされる。

 期待を持たせたままの前作PartⅠから続く赤壁の決戦は、ついにクライマックスを迎える。数で勝る曹操軍と劣勢の連合軍の戦いはどう決着がつくのか。まぁ、結果は分かってはいても、映像で再現されると勇壮さと迫力に圧倒される。まるで戦いの中に飛び込んだような臨場感は、今回も相変わらずだ。もちろん戦争ゆえに悲劇的な場面もあるし、血が飛び散る戦闘シーンなど生々しいところも。それでも、伝説の英雄たちが活躍する様は素直にカッコいいと思える。はるか昔の物語として達観して観られるわけで、これが歴史ものの良いところだろう。
 それにしても、『三国志』は壮大なストーリーだったはず。2部作とはいえ、ここでは一つの戦いにスポットが当てられていて、随分と割り切った構成だ。ずーっと戦闘シーンが続くゆえに、観ていて疲れるのも確かだが・・・。戦いの中にも物語は凝縮されているようで、あんがい本質は分かりやすいかも。そしてPartⅡとして、趣は少し違っているようだ。決戦にむけて双方の駆け引きが面白く、互いに裏をかく戦術が見もの。まぁ今回は船上の戦いが多くて個人技は控えめ、総力戦として兵士の結束が描かれている。末端の兵士にも戦う意味があるということ。善悪だけでは分けられていない。
 映画として稀にみる激しい戦いを堪能し、虚脱感に浸りながら振り返ってみた。この戦いでは勝負の決め手は僅かな差となっている。でも、双方の駆け引きになかなかどうして、前作から張られたさりげない伏線があったのだと気付かされる。二人の天才、孔明と周瑜の奇知に富んだ戦術が功を奏したわけで、なんとも痛快なところだ。この作品の中、戦いで得られたものはなんだったろう。一時の同盟も共闘が終われば敵同士、史実では後も三国での戦いは繰り返されるわけで、最終決戦とはいかないようだ。利害で一致すれば協力し、対立すれば戦う。平和を望んで戦っても、結局、戦いの中でしか意味を見いだせないのが空しいかぎりである 
アワ((゚゚дд゚゚ ))ワワ!!


評価:moon1

トワイライト 初恋

Twilight 父親の住む田舎町へ越してきた少女ベラ。彼女はハイスクールで不思議な雰囲気を持ったエドワードと知り合う。互いに惹かれつつも心を開かないエドワード。彼には他人には言えない秘密があった。
 
 ステファニー・メイヤーのベストセラー小説を映画化、描かれるのは禁断の恋(?)なのだろうか。原作は知らなかったが、一風変わったラブストーリーに不思議と見入ってしまった。
 転入したハイスクールでベラは美形の青年と出会う。新しい環境に馴染めないベラと、人を寄せ付けない雰囲気で心の内を見せないエドワード。やがて互いに好意をよせながらも関係は今一つ進展しない。そんなありがちな恋物語が一転するのは、彼には他人に言えない秘密があった。恋人はヴァンパイア・・・。
 ここでの面白い解釈は、エドワードの一家はヴァンパイアといっても恐ろしい怪物ではなかった。人間の血を吸わない自制心を持ったヴァンパイアなのである。過去の話は多々あるようだが、わけありの吸血鬼というところかも。もちろん彼らは不死で年を取ることもない。永遠に高校生のわけで、それなりに苦労もあるようだ。
 やがてエドワードの正体を知ったベラだったが、心の内を知り想いはさらに強くなる。俊敏な身のこなしに常人を超えた力、そして優しくナイスガイ、おまけにセレブ・・・では惚れるのも納得(?)かな。でも、エドワードが恐れるのは、彼女に近づけばヴァンパイアの本能が自制できなくなってしまうこと。キスさえ命取りになるとは、本当に危険な恋にハラハラしてしまう。
 そして物語は、これだけでは終わらない。やがて人間を襲う流れ者のヴァンパイアが現れるなど、波乱の展開となる。彼女を護れるのか?そして恋の行方は・・・。人物を置き換えてみれば目新しい話ではないのだが、ホラーにならずに純愛を描いたラブストーリーとなっているのが新鮮だ。BGMといいスタイリッシュな作品になっている。それにしても、理想の恋人を求めたら人間を超えてしまうのだろうか・・・。イケメン・ヴァンパイアとの恋という現代のファンタジーである。永遠の命を持つエドワードに、永遠の愛を求めるベラ。恋する二人には、もはや怖いものなどないのだろう。はやくも続編があるようで、恋の行方が気になるところ。影を落とさなければよいのだが。
(/ω\)


評価:moon1

ウォッチメン

Watchmen ベトナム戦争やケネディ暗殺、歴史的な事件の陰には“ウォッチメン”と呼ばれるヒーローたちの姿があった。今では活動は禁止され、活躍の場を失っている。そんなおり、かつてのメンバーだった一人が暗殺される事件が起きる。

 時代は1985年、ニクソン大統領の政権がいまだに続いているという。ベトナム戦争も勝利して、現実とは違う歴史を歩む世界。その陰には、どこかで見たようなヒーローたちが活躍?いや、暗躍していたわけである。純粋にヒーローと呼べるかは微妙だが、その特殊能力を使って世界を監視してきたということか。
 しかし、時代は変わって活動を禁止されてしまった。彼らは必要でない平和な世界なのだろうか。折しも東西冷戦時代、核戦争の危機が迫っている時でもある。何とも暗い影を落としている世界に、悲哀に満ちたヒーローの姿がある。そして何者かによって消されて行くとは衝撃的なストーリーだろう。彼らを監視する者の目的は何か?時代背景から風刺的にとらえることもできそう。
 物語は、秘かに活動しているウォッチメンの一人、ロールシャッハが事件の真相を追いかけている。顔のないマスク姿が奇妙・・・その他のメンバーも変?な姿だったりするのだが、かつてのメンバーとともにある陰謀にたどり着く。そのなかで、それぞれの抱える問題も垣間見えて、不思議な世界観が際立っている。映像化不可能といわれていた同名グラフィック・ノベルを映画化したというだけあるのだろう。『300<スリーハンドレッド>』の監督が手掛けたことで期待して見てしまう。たしかに幻想的な世界が描き出されるものの、奇抜な内容ゆえに、まとまりのない感じがする。スタイリッシュなアクションも見られないのが残念だ。抽象的な表現が分かりにくくて、意味を見出そうとすれば深みにはまりそうだ。原作のファンでなければ理解しがたいところだろう。映像化よりも、その難解なストーリーをまとめたことに感心する。まぁ、伝わらなければ意味はないのだが。映画作品の監視者にはどう映るのだろうか・・・。 (ノ∀`) アチャー


評価:newmoon

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