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February 2009

チェンジリング

Changeling クリスティンの息子ウォルターが突然失踪した。5か月後、警察がウォルターを発見するも、その少年はまったくの別人だった。そのことを信じてもらえないクリスティンは、峻烈な批判を浴びながらも裁判で警察との戦いを決意する。

 こんなことって在るのだろうか?失踪から5カ月後、発見された息子は別人だった。1928年のアメリカで実際に起きた事件だという。歴史に埋もれたローカルな事件だが、ドラマとして興味深い内容となっている。ここでは二つの事件にスポットが当てられていて、まずは警察の腐敗ぶりに暴挙である。悪い評判を払拭するためだろうか。ウォルター少年を発見した功績をマスコミにアピールするあまり、母親の意見を聞き入れようとしない。間違いを認めずに、証拠を突きつけるクリスティンを異常者として精神病棟へ放り込んだ。そこでの処遇もひどいものである。警察の主張を認めなければ退院できないという。すべては裏で繋がっているわけだ。
 これで事件はうやむやになってしまうところ、もう一つの事件が事態を急変させる。クリスティンには最悪の事態がまっていた。少年を誘拐して殺害するという連続殺人が明らかとなり、ウォルターが殺された可能性があるという。この後に及んでも体面を保とうと事件の幕引きを図る警察に、クリスティンは裁判で責任を追及することになる。
 そこで殺人犯の裁判も並行して描かれるが、ウォルター殺害の供述は転々として明らかにはなっていない。結果、真実を語らぬまま死刑は執行されてしまう。釈然としない、何とも複雑な気分にさせる。
 作品の中、二つの事件で何を伝えようとしているのだろう。過去に警察権力の犠牲となった人たちがいたわけで、殺人犯と同列に見るということだろうか。本部長や犯人が詭弁を弄するあたりも同様に映る。裁判がもたらしたのは絶望か?それとも希望を残したのだろうか?クリスティンにとって状況は変わっていない。生涯、息子を探し続けたという。
 母親の想いが世論を動かし、警察の腐敗を正す大きな流れとなった。それは息子を取り戻したい一心から・・・。ただ一つ、変わらぬ真実だろう。 ┐(´-`)┌


評価:moon1

7つの贈り物

Seven_2 税務局の職員というベン・トーマスは、リストに名前のある者を調査している。いずれも不幸な境遇の者たちだ。ベンはひそかに計画を進めていた。ある条件に一致すれば、彼らの運命を変える贈り物を渡すのだという。

 不幸な境遇の人たちに人生を変える贈り物ができたなら、どんなに素敵なことだろう。でも、贈り物の中身を知っていたなら、素直に受け取れるだろうか。ここでは一人の男が、見ず知らずの他人の人生を変えようとしている。
 ベンは税務局の職員を名乗り、何やらリストの人物に身辺調査を行っている。夫の暴力に耐えている者、病気に苦しむ者、将来を夢見ることのできない彼らに贈り物をする計画だという。彼が贈ろうとしているものとは・・・。衝撃的なラストを楽しむならば、ストーリーを知らないほうがよいかもしれない。贈り物とは何かは伏せておくとして、人生が変わるのは確かである。人選には、さらに条件があった。それは「いい人間であるか」だという。謎めいたベンの行為に富豪の気まぐれにも見えたが、しだいに明らかになる計画に寒気がする。もっとも、冒頭シーンでベンが自殺をほのめかしているわけで、結末を徐々に気づくことになった。ラストへ向けて否応なしに訪れる、その瞬間が哀しい。
 そして物語の核心部分である“贈り物”については、物議をかもしそうな問題を提起しているようだ。大切な贈り物だからこそ、贈り手としては相手を選びたい、贈られる側も相手を知りたいと思えるかも。素直に受け取れるかは双方の関係しだいだろう。しかし、最後の贈り物は少し状況が違っているかもしれない。7人目は、余命わずかと宣告された女性・エミリーである。ベンが彼女に係わるうちに、二人は恋仲になった。人生を捨てようとしている彼にとって、その意味がわからないところ。自らの命と引き換えるに値する、そう思える相手が必要だったのだろうか。しかし、エミリーにとって本当に救いとなったのか疑問は残る。はたして、心に傷を残してしまわないだろうか。過ちの償いであるならば、違った方法もあるのではないかと思ってしまう。結果として7人の人生を変えたものの、それでよいのだろうか。
 物語に何とも言えない余韻だけが残り、『贈り物』という表現がやけにひっかかる。 (ノ_-。)


評価:moon1

13日の金曜日

13fri 行方不明の妹を捜すクレイは、警察の忠告を聞かずにクリスタル・レイクへ向かった。そこでは、湖畔の別荘で週末を楽しむ若者たちが戯れていた。行動をともにするが、日が暮れても仲間は戻らず、やがてホッケーマスクの男が恐怖に陥れる。

 2月13日(金)あの恐怖が帰ってきた。かつてのホラー映画のヒット作『13日の金曜日』が生誕30周年を迎えての記念作品ということらしい。もとの作品から独り歩きしていたジェイソンゆえに、内容が気になるところ。まあ、そんな心配はよそに『13金』らしさが満載であった。リメイクというよりも、ファースト作品から続く、もう一つのエピソードといえるかも。いまさらながらに明かされる秘密や、シリーズ中の名(迷)シーンを彷彿とさせるあたり、その昔、観た世代も楽しめるはず。シンプルなストーリーは、昨今のホラーとは違う恐怖を見せてくれる。
 もちろん惨劇の舞台はクリスタル・レイク。はめを外しっぱなしの若者たちが、次々と犠牲になってゆく。そして見どころ(?)は、もはや、お仕置きとは言えない惨殺で、お約束のショッキングなシーンだ。昔のシリーズでは、回を重ねるうちに何でもありの展開に、恐怖を超えて笑ってしまう場面もしばしばだった。殺人鬼ジェイソンも最後のころはキャラが変わっていた。でも、今作では原点に返ったともいえる内容で、余すことなく恐怖を味あわせてくれる。ジェイソンの動きも素早く知能的、これでは逃げきれない・・・。絶望的な恐怖が伝わってくる。
 いまなお変わらぬ恐怖に、ホラー映画がブームだったころを思い起こす。あのころはTVで放映さえしていた時代だった。ありえない話と高をくくって、恐怖を楽しんでいただろうか。今では妙に生々しく思えるとは、嫌なご時世になったものだ。
 懐かしくもホラー映画の大スター“ジェイソン”は健在だ。もっとも、彼は不死身だが・・・。きっと13日の金曜日がくるたびに、あのホッケーマスクが思い出されるかも。これからも映像世界で、いやはや、心の中で生き続けるのだろう。 ヒィー(((゚Д゚)))

評価:moon2

フェイクシティ ある男のルール

Fakecity ロス市警のラドロー刑事は正義のためなら手段を選ばず、強引に事件を解決してきた。仲間から孤立する彼は、かつての相棒を目の前で殺されてしまう。それは単なる殺人ではなく、事件に裏があることを感じ取ったラドローは、真実を求める戦いを始めた。

 警官役が懐かしい、キアヌ・リ-ブス主演のサスペンス作品。これまでいろんな役柄を演じているものの、印象が薄いキャラはどうしたものか。でも、今回はこれまでのイメージとは少々違っている。捜査の前にウォッカのミニボトルをあおり、犯罪者には容赦なく銃弾を浴びせる。裁きは自ら下すアウトローな刑事だ。
 容疑者を殺し、法の下で進まない捜査を強引に打開してゆく、いわば部内の汚れ役。彼の理解者であり、後始末をする上司のワンダー警部とは持ちつ持たれつの関係でもある。ラドローの活躍はワンダーの出世を手助けすることにも。割に合わないようだが、良心に従ってのことならばダークなヒーローになれるだろう。しかし、妻を亡くした過去を引きずり、何のために無茶をするのか?どれだけ犯罪者を憎むのか?人物設定が分かりにくいのが惜しまれるところ。
 物語は元相棒の死を不審に思ったラドローが、犯人を探す中で事件の背後にある真実にたどり着く。それは警察内の汚職が絡む事件らしい。法を無視しているのが彼だけではないわけで、保身の為なら証拠を隠し、人を殺すことも。捜査を続けるなか、周囲ではなにやら不穏な動きが感じられる。本音と建前、表と裏が交錯する世の中。組織の中、中心にいると思ったら、蚊帳の外に置かれているのは自分だけ。実は都合よく利用されていた・・・なんてことのようだ。ここでの警察は、いわばコネクションによって形骸化した組織のようで、それぞれのルールがまかり通っている。よくある構図は、誰が味方で、誰が敵か?最後までわからない。やがてすべてを知ったとき、ラドローの決断は・・・。
 正義と悪はどこで線を引けるのだろう?それは誰が決めるのか?せめて正義を通すヒーローであってほしいものだ。 Σ(`0´*)


評価:moon2

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

Benjamin 老人たちの養護施設で暮らすベンジャミン、彼には秘密があった。生まれつき年老いた身体で生まれ、捨てられていた。しかし、不思議なことに年を重ねるごとに若返ってゆく。ある日、デイジーという少女と出会い、数奇な人生を歩むことになる。

 幸か不幸か?年を重ねるごとに若返る男の物語である。もしも若返えることができるなら、まったく羨ましいかぎり。しかし、それは普通の時間を歩む者の見方だろうか。ベンジャミンは生まれながらにして老人であり、周囲からは実際の年齢には見られない。他人とは違うことが彼を苦しめ、心は子供でも自らを老人として受け入れるしかない。
 そこで物語は、不思議な人生のめぐりあわせとして、心は子供の老人ベンジャミンと少女デイジーの出会いを描いている。姿が子供だったなら、なんてことのない出会いのはず。彼女だけはベンジャミンの心が見えていたのだろうか。荒唐無稽な話を信じて友達になれた。ともに成長してゆくなか、やがて大人へと・・。精神年齢は近いはずだが、見た目の年齢差から、しだいにすれ違うことになる。
 心とはなにか・・愛することとは・・人生とは・・・。時間が逆に進むことの対比が面白く、また切なくもある。ここでは人生の最後から最初(?)までを見るわけで、当たり前にある人生をしみじみ振り返ってしまう。よくできた映像にも、時の流れが感じられて不思議な感覚であった。
 やがて若返るベンジャミンにたいして、年を取るデイジー。老いてゆく不安に、若返る不安も。立場は逆転してゆくあたり、人の営みに数奇な、そして不思議な因果を感じてしまう。不思議な人生を歩むことになるベンジャミン。その中でさまざまな人と接しながら垣間見た他人の人生である。それぞれが違った人生を歩んでいて、同じ人生などなかったのではないだろうか。彼の人生にしても、若返ること以外は他人とさして違わない。数奇な人生を歩んでいるのは彼だけではないのだろう。  つД`)


評価:fullmoon

チェ 39歳 別れの手紙

Che2 一通の手紙を残して忽然と姿を消したチェ・ゲバラ。すべてを捨て新たな活動の地として選んだのは、独裁政権下のボリビアであった。しかし、米国の協力を得た政府軍の猛攻に、ゲリラ軍は追い詰められてゆく。

 革命家チェ・ゲバラの半生を描く、スティーヴン・ソダーバーグ監督による二部作品。前作『28歳の革命』では、キューバ革命の成功にいたる過程が坦々と綴られていた。理想を実現すべく突き進むゲバラの姿が力強く見える。そこではゲリラ軍の士気は高く、市民の協力も得て、すべてがうまくいった印象をうける。続く二部作目で描かれるのは、まったく逆の展開だろう。キューバと同様の武力闘争をすすめてゆくなか、農民や共産党の協力を得られず、敗走を余儀なくされる。失敗の理由は多々あるだろうが、やはり坦々と描かれていて考えさせられるところ。ゲリラ軍を率いていたのはゲバラやキューバ人で、ボリビア人からすれば外国人だが、政府軍を支援するのも米国の特殊部隊であった。
 何が正義か・・混沌とした世界に本質を見失いそうだ。
そして、劇中では前作のようなゲバラの直接的なメッセージはない。もっとも、勝利したからこそのメッセージだろう。敗者が語ることはないわけで、それが現実の世界かも。
 二つの作品を見比べれば、描かれるのは「革命には、勝利か死しかない」と語る彼の生きざまである。対照的で、理想と現実の狭間で起こる悲劇を見る。そこでは国家の思想というよりも、一人ひとりの思想が見えてくるようだ。革命の英雄から一転、やがて無残な死を迎える彼を、どう見るべきだろう。英雄?正義のアイコン?反逆者か?劇中では示されていないが、それは見る側に委ねられているということ。言葉の意味が深く思えるのは、今なお残る彼の存在感からだろうか。 (ρ_;)

評価:moon2

シャッフル

Shuflle 家族4人で幸せに暮らすリンダのもとに、夫が自動車事故で死亡したという知らせが届く。ところが、翌朝、死んだはずの夫が目の前に現れる…。繰り返される不思議な出来事に、やがて曜日が入れ替わっていることに気付く。

 どうしても思い出せないもの、曜日を間違えたこと、ふと記憶があいまいになってしまうことはないだろうか。そんな日常の不思議さを映像化したスリラーである。ここでのリンダには、気のせいにはできない最悪の事態が起きている。夫の死を知らされて呆然となったが、次の朝、目覚めると普段どおりに夫の姿がある。また次の日に目覚めれば、葬儀の為に人が集っている。そんな具合に別の世界が交互に訪れる。娘の怪我に身に覚えのない薬瓶、そして留守番電話。はたして精神が混乱しているのか、はたまた悪いジョークなのか。時間軸が前後して、観ているほうも混乱しそう。このあたり、オチをいろいろと詮索してしまうところだろう。
 そして、自分だけが感じる不思議な感覚を、何かがおかしい・・と気づいたとき、どうするだろう。リンダは、これまでの出来事を順に追って書き出している。そこで曜日が入れ替わって訪れていることに気づくわけで、それなら夫の死を防げるのではないかと考えた。結果を変えようと奔走するスリリングな展開だ。これから起きることなのか、すでに起きてしまったことなのか。結果を変えることはできるのか。考えれば難解なパズルのようだ。
 それにしても、リンダの一週間は予想外の出来事が次々に起きてゆく。もっとも、それは予測できたことかもしれない。誰しも結果を知って後悔することはあるはず。リンダは状況を受け入れ、客観的に振り返っている。些細な変化に気づけるならば、なにか変るかもしれない。
 断片的に時間が前後して、先が読めない不思議な感覚が面白い。でも、もう少しひねりの効いたエンディングを見たかった。そして謎を残しているのが気になるところ。それは偶然なのか?・・・もしや、曜日が入れ替わっていたのはリンダだけではないのだろうか。 Σ( ゜Д゜)ハッ!


評価:moon2


マンマ・ミ-ア!

Mamma ギリシャの小島で母親ドナと暮らすソフィは、結婚式を控えていた。秘かな願いは、結婚式にまだ見ぬ父親とヴァージン・ロードを歩くこと。そこで、母の日記を盗み読み、父親の可能性のある昔の恋人3人に招待状を送った。

 世界中で大ヒットしたミュージカルがついに映画化。ABBAの軽快な音楽にのせ、エーゲ海をバックにエネルギッシュに歌って踊る。日常のもやもやが吹き飛び、人生は素晴らしい!と思えるくらいに爽快。そこには人生の一大イベント結婚式を直前に控えた娘と母親のドラマがあり、心の高ぶりや不安が伝わってくる。
 物語は、ソフィが父親を捜すため、20年前にドナが付き合った3人に招待状を送ったことから巻き起こる騒動。もちろん、これはミュージカル。ドナ役のメリル・ストリープをはじめ、ベテラン女優たちの歌って踊る姿は、お目にかかれないだけに痛快。楽しそうで、観ているだけで元気になれるかも。友人とのハチャメチャなやりとり、ありえないようなシチュエーションも、その場の勢いに笑ってしまう。そして招待された3人の父親候補は、建築家に銀行マンに冒険家。それぞれ人生経験を積んだ大人の男である。3人が鉢合わせとなっても意気投合、イケてるオヤジたちだ。さまざまな経験をしてきたドナだが、過去の思い出を引きずっていたわけで、突然の再開にパニックになる。そこで4人の過去が明らかになり、まさに人生の悲喜交々が見えてくる。
 肝心の父親は誰なのか?会えばわかると思っていたソフィは、誰が父親か分からない。もっとも、ドナでさえソフィの父親はわからないという。ただ、それぞれがドナを愛していたことは確かなよう。もはや父親が誰でも構わないようだ。しかし、ソフィが自分の娘かもしれないと知った3人は、式でのエスコートを申し出る事態に・・・結婚式が見もの。
 初めはソフィの結婚に軽すぎるノリを感じられたが、やがて親子の愛や人生観が語られる。ドナと父親?の愛を知ったことは、大きな転機となったに違いない。
これは喜劇だが・・思わぬ結末にほのぼの。ソフィの人生はこれから、ドナもまだまだ人生を楽しむようだ。そう、楽しんだもの勝ちだろう。 ( ^ω^ )


評価:moon1

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