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November 2008

ブラインドネス

Blind 始まりは一人の男から。交差点の車中、突然視界が白くなりパニックに陥る。やがて彼に触れたた者たちも次々と失明してゆく。原因不明の感染に、政府は発症者を厳重に隔離した。その中には夫の身を案じて紛れた、なぜか感染を免れている女がいた。

 見えない物の恐怖、見えない者の恐怖を描いたパニック・サスペンス。災厄を描くなかにも、風刺的な内容が別の恐怖を連想させる。多国籍なキャストも、どこか意味ありげだろう。それにしてもスケールの大きなパニック映画と思ったら、閉鎖された空間での心理的なサスペンスが重たい気分にさせる。
 物語は原因不明の失明が感染するかのように広まり、人々はパニックに陥った。対処しようがない事態が実際に起きたなら?そのとき人々は・・政府は・・あながちフィクションにも思えず恐ろしい。そこで劇中では、感染者は強制的に隔離されることになる。療養所といいながら、軍に包囲された施設には盲人しかいない。逃げだせば射殺されるという、まるで収容所である。生きてゆくことさえままならないはず。
 そんな極限状態のなかドラマとして面白いのは、最初に発症した男と診察した医者、どさくさに紛れて車を盗んだ泥棒など微妙な関係の者たちが共同生活をすることになった。唯一見えている女性の視点が異様な世界を印象付ける。不思議に思えるのは、施設では名前も必要ないのだろうか、誰も聞こうともしない。もはや立場をこえ、人種も性別も関係ない。すべてがリセットされた世界なのだろう。姿は見えなくても心は通じるようで、助け合う姿には少なからず希望を見いだせるはず。
 しかし、やがて見えてくる人の負の部分。外界から遮断されたなかで起こる出来事は、特別なことではないようだ。環境に適応をはじめると、力を持つものが食糧を牛耳り、欲望と暴力でこの世界を支配する。それにしても閉鎖された世界で金品を欲しがるとはナンセンスだが、これが人間の欲望なのか・・・。病棟間の対立は抗争へと発展してゆくあたり、現実世界の様々な問題とも重なって見える。視点を置き換えれば、まるで世界の縮図のよう。
もっとも、劇中では外界も崩壊してしまった。最後には視力が回復するという希望をみせるものの、荒廃した世界に希望を持てるだろうか。まあ、見えるモノだけが全てではないのかもしれない。 (-_-X)


評価:moon2

X-ファイル 真実を求めて

Xfiles 人との関わりをさけ、人知れず暮らす元FBI捜査官のモルダー。そんな彼のもとに、FBIの女性捜査官が失踪した事件で捜査協力を依頼される。唯一の手がかりは、透視能力を持つというジョー神父の語る事件の光景だった。

 かつての人気TVシリーズが映画で復活。超常現象に超能力、UFOに政府の陰謀と不可思議な謎を追いかけてきたモルダーとスカリー。久しぶりの登場に新たな展開を期待してしまうが、ここではTVシリーズのその後を見るといったところだろうか。懐かしさとともに、二人のやり取りが相変わらずで苦笑してしまう。でも、微妙に変わっているのかも。
 もはやFBIの職を離れて久しい彼らに、かつての情熱は見られない。モルダーは誰も信じられずに引きこもり、スカリーは医師としての職に没頭する。そんな折、思いもよらず捜査協力を依頼されることになる。それは常識を超えた事態が起きたということ。専門家の意見が必要となったわけである。女性捜査官の失踪した事件について、透視能力で事件の断片を語るジョー神父。手がかりを見つけるものの、過去の犯罪暦から事件の容疑者として疑われている。モルダーは神父の透視を信じるのか?事件の真相は明らかにできるのか・・・。謎を追いもとめる情熱から、再び闇の世界へと踏みこむことになる。
 それにしても、劇場版としてTVシリーズからのつながりを期待していたが、今作は陰謀がらみのストーリーではなかった。まあ、新作としては物足りなさも感じつつも、X-FILESの一つのエピソードとしては楽しめるはず。恐怖とスリル、そして虚構と現実を織り込んだストーリーは変わらない。こうなるともっと見たくなるもの。しかし、シリーズ後の二人について描かれるわけで、締めくくる作品に違いはないのだろう。
 そのなかで気になるフレーズ「信じる・・」「信じたい・・」「信じていた・・」。劇中でのやり取りでたびたび出てくるフレーズは、いまだ迷い続ける心を映しているようだ。もっとも、解けない謎に信じるか信じないかの二者択一では計れないのもたしか。そこで彼らの出した答えは「諦めない」こと。過去をふっ切れたかは分からないが、未来を見ることができたのだろう。結局、謎は明らかになっていない。それが『X-FILES』か・・・。(・_・)エッ....?


評価:moon2

レッドクリフ PartⅠ

Redcliff 西暦208年。帝国の実権を握る曹操は、80万の大軍を率い天下統一へと動き出す。対抗勢力である劉備軍は窮地に追い込まれた。軍師の孔明は、敵軍である孫権との同盟を取り付けるも、わずか5万の軍勢は雌雄を決する赤壁の戦いを迎える。

 あの有名な物語『三国志』がついに映画となって再現された。アクション映画で定評のあるジョン・ウー監督作ということで、歴史ものをどう表現するのか注目される。さらに、トニー・レオンに金城武をはじめ、アジアのスターが集結しているのも見どころ。
 それにしても、『三国志』は壮大なストーリーで登場人物も多かったはず。何を描くのかとおもったら、意外にもシンプルなアクション映画となっていた。立場は善悪で別けられ、複雑なストーリーにはなっていないようだ。野心を持った大国に結束して立ち向かう小国が、不利な状況をどう覆すのか興味をそそられる。その中に友情や愛を絡め、最大の見せ場「赤壁の戦い」へとつながる展開である。前哨戦では数で勝る曹操軍に、少数の連合軍が機知に富んだ戦術で撃破するさまは痛快だ。孔明の作戦が功を奏し、まずは正義が勝つということ。でも、これだけでは終わるはずもなく、さらなる激戦を予感させている。双方の駆け引きが次回の見どころであろう。
 そして物語のなか登場する幾多の武将は、ヒロイックな強さが爽快で個性あふれる存在感を放っている。物語には悲劇や悲哀も込められているものの、そのあたりを達観して見られるようで、テンポのよい戦闘シーンが面白いと思える。スクリーンでの勇壮な時代絵巻は、リアリティとファンタジーが絶妙なバランスで描かれているようだ。
 ゆえに劇中ではアクションばかりが目に付いて気になるかも。まずは英雄達の活躍する、その世界に浸ってみてもよいのだろう。まあ、肝心のストーリーはといえば、今回は「赤壁の戦い」への前ふりにすぎない。歴史は変わらないが、何を伝えるのか?次回へと持ち越した結末が待ち遠しい。  ( Д) ゚ ゚
 

評価:moon1

ICHI

Ichi 人とかかわることを避けながら、一人で旅を続ける離れ瞽女の市。人探しに訪れたある宿場町で、一風変わった浪人・藤平十馬と出会う。そこでは町を仕切る白河組と、万鬼党の争いが始まろうとしていた。

 盲目でありながら居合の達人、時代劇のダークヒーロー“座頭市”。昔の作品であってもキャラクターとして面白く、今でも十分に楽しめる。昨今では新たな解釈で作品化されているわけで、ここでは“離れ瞽女”が剣術の達人となっている。瞽女とは?盲目の女芸人ということらしい。斬新な設定の女版『座頭市』というわけである。まあ、今時の作品といったところで、映像はスタイリッシュ。過去にとらわれない新しい感覚が、マンネリぎみの時代劇を楽しませてくれる。
 そこで面白いのは人物設定である。元祖・座頭市はめっぽう強かったが、綾瀬はるか演じるここでの市は、強さと弱さをもった存在だろう。身につけた剣術は護身の為、人とかかわることを避けている。それでも並のゴロツキでは相手にならない強さは痛快だ。そして風変わりな浪人・十馬との出合いが、変化をもたらすのがドラマとしての見どころとなっている。その十馬はといえば、過去の過ちから刀を抜くことができないという。本当は強いのだとか・・。なぜか用心棒になってしまうあたり面白く、その変化もヒーロー的でなかろうか。
 見えないゆえに触れるものを切り捨ててきた市。善悪の境が見えないという。一方で使わない刀を持ち、争いを避けてきた浪人の十馬。一分さえ見失っているのだろうか。見た目も対象的な二人だが、目に見えるものが全てではないということか。物語としては、万鬼党との争いに巻き込まれるなかで、互いに惹かれてゆくことになる。それにしても、市が探していたのは剣術を教えた盲目の剣士である。いったい誰なのか?面白い設定も、あいまいなままで釈然としない。そして登場人物それぞれにドラマが織り込まれて、市でなくとも善悪の境界ははっきりしないのだろう。
 でも、こうして見ると時代劇は何でもありなのだと思える。痛快な時代劇、新たなヒーローを期待したくなった。
Σ(゚д゚;)


評価:moon2


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