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おくりびと

Okurib チェロ奏者の大悟は、楽団が解散となり職を失う。帰郷して職を探す彼は、高給と短い労働時間にひかれ、求人先に飛び込んだ。しかし、その内容は棺へ遺体を移す納棺師という仕事だった。戸惑いながらも遺体と接し、やがて仕事に打ち込んでゆく。

 世の中には、けして脚光を浴びることのない職業がある。『おくりびと』のタイトルにもなった、あまり知られてない納棺師の世界を描く異色の作品。誰にもいつか訪れ向き合う死について、主人公をとおして人生の悲喜交々をみることになる。そこでは漠然と考えていた死が、ごく身近なものに思えてくる。
 それにしても知らなかったとはいえ、選べるならばあえて就くことのない職業かもしれない。もっとも、きっかけはリストラだった。大悟は楽団のチェロ奏者であり、華やかな世界で生きてきた。それが突然の解散、しかもチェロの借金を抱えたままである。ゆえに条件のよい仕事として飛び込んだ世界は、まるで対極のよう。本人も予想しなかった遺体を扱う仕事である。内容を知っていたら躊躇するはず。そのあたりの経緯は、笑えない笑い話のようだ。
 まあ、人にとって死は、恐れ忌み嫌うものかもしれない。遺体を扱う仕事ということで、他人から蔑まれることもある。ここではさらに、仕事の内容を知って嫌悪する妻との間で選択を迫られている。そうなれば仕事を変えるかもしれない。それでも大悟が納棺師の仕事にこだわる理由は、遺体と接して様々な人生を垣間見たからか。自身の両親との別れもきっかけのようだ。
 旅立つ者と見送る者。人にとって死は特別なことではなく、家族にとっては特別な想いがあるのだろう。ドラマとして盛り上がりに欠けるものの、淡々と静かに描かれる死。言葉はなくとも、それぞれの心が伝わってくる。自然と納得させられた感がするのは、納棺師に少なからず偏見があったからなのか。死者への思いやり、そして尊厳を重んじる儀式に素直に感動してしまう。
人の死に際して、そう送りたい、送られたいと思えた。(ノ_-。)

評価:fullmoon

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「映画・テレビ」カテゴリの記事

Comments

トレノさん

そうですね。邦画のレビューは少ないですね。まあ、公開前の情報が多いと観る気がなくなったりするもので・・。DVDと言わずに観てくださいな。お勧めです。

Posted by: yamao | September 27, 2008 at 11:49 PM

邦画のレビューなんて珍しいですね。
しかも高評価じゃないですか!
ぜひ見てみたいです・・・DVDで。

Posted by: トレノ | September 27, 2008 at 06:27 PM

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