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June 2008

奇跡のシンフォニー

Rush 両親を知らず施設で孤独に生きてきた少年エヴァン。彼には心に聞こえてくる音楽があり、生きる希望となっていた。ある日、音に誘われ施設を抜け出したエヴァンは、マンハッタンへたどり着く。そこでストリート・ミュージシャンと出会い、初めて楽器を手にした。

 音楽が導く家族の再会を描いたファンタジー。音楽に天性の才能を発揮する少年エヴァンを「チャーリーとチョコレート工場」の子役フレディ・ハイモアが演じて注目される。そのほかにも、ロビン・ウィリアムズなど共演者たちや、挿入される曲がとても魅力的である。
 物語は施設で育った少年が両親を探す旅をするというもの。しかし、なんの手がかりもないわけで、生存さえ知る由もないエヴァンは何を信じているのだろう。「きっと会える」と思うのは、心に聞こえる音楽でつながっているからという。あまりにも無謀な行動は、奇跡でも起こらなければ成しえないことだろう。それでも唯一の希望は、人知れず音楽の才能があったこと。風の音さえ心の中に音楽として聞こえてくるという。マンハッタンでの、街中にあふれる人の営みが音楽になり、曲になってゆくシーンは印象的だ。まさに人々の織りなすシンフォニーである。そう思えば、ただの雑音さえ詩的ですばらしい世界に見えてくるのではないだろうか。
 ただし、才能を生かすにも何もない少年である。旅の途中で出会う人たちが、運命を変えることになる。それぞれの想いが絡み合うなか、現実の世界を垣間見るようでドラマとして面白い。マンハッタンで身寄りのない子供たちを匿う、元ストリート・ミュージシャン。才能を知った神父は音楽院で学ばせてくれた。やがて楽器に触れ、音階を学び才能を開花させるが、それは初めて心を伝えるものを手にしたということ。彼の奏でる音楽は、どこかで聞いているかもしれない両親へのメッセージなのである。
 ここで両親の物語も同時に進行してゆくわけで、そこには過去の複雑な事情がある。ゆえに音楽以外に接点のない3人が再会できるのか、最後まで気を揉むところ。それぞれが音楽の世界へ戻った時、引き寄せられるように3人の距離が近付いていく。ジャンルは違っても彼らは音楽でつながっている。それ以前に家族はつながっているのだろう。はたして、すべてを理解できたのだろうか?言葉はいらないのだろうか・・。再会は上手くいきすぎのようだが、信じることの大切さが伝わってくる。まあ、それを信じてもよいのではないだろうか。ジャンルを問わず、音楽の素晴らしさを感じられる作品である。


評価:moon1

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

Jones 歴史に隠された秘密を追い求める、考古学者のインディアナ・ジョーンズ。ある日、アメリカに潜入したソ連軍に捕らわれ、クリスタル・スカルに纏わる遺跡探しを強要される。機転を利かせて危機を脱した彼は、若き相棒と共に古代マヤ文明の遺跡を巡る謎に挑む。

 かつてのヒットシリーズが続々と復活する昨今、ついにこの男も帰ってきた。19年の時を経て続く冒険に、今回はどんなインディを見せてくれるのか気になる。もっともスクリーンの中には、以前と変わらぬ・・・いや、年を重ねて風格を増したヒーローの姿があった。もちろん劇中の時代も進行しているわけで、歳からすれば家庭を持ち、子供がいてもおかしくないのだが・・。まあ、今回はそのあたりの謎?も見どころである。
 時代背景は1950年代、大国が技術力を競い合う時代でもあり、当時を偲ばせる描写が面白い。そこでソ連軍の部隊がインディを使って見つけたい秘宝とは、クリスタル・スカルにまつわる伝説だという。そこでは神秘のパワーを得られるとか・・何とも胡散臭いお宝である。噂では13個揃えば異次元への扉が開くとも。画して舞台はアメリカからペルーへと、古代マヤ文明の遺跡を巡る冒険がはじまる。
 このシリーズでは、歴史の謎に独自の解釈が面白いところ。さらにスリリングなアクションも楽しませてくれる。しかし、今回は古代のロマンよりも、SF作品のような雰囲気が漂い、スピルバーグらしさが随所に見える作品となっている。オーパーツの水晶ドクロに、まさかロズウェル事件まで絡むとは・・・。そのあたりのゴシップを知っていれば、もっと楽しめるはず。
 そして豪華キャストにも注目である。なかでもソ連軍大佐としてケイト・ブランシェットが登場、悪役ぶりがイケている。さらにマットと名乗る若き相棒の登場がミソであり、1作目のヒロイン、マリオンの再登場も意外なところ。このあたりインディ・ジョーンズの20年を埋める作品なのだろう。前作で見えた親子のドラマがこんな形で引き継がれるとは、シリーズを観てきたものにとっていろんな見どころ満載であった。
 ところで彼の冒険は終わったのだろうか?空白を埋めて余りある活躍に、まだまだ世界の謎を解き明かしてほしいと思える。もっとも、この仕事を息子に譲る気はなさそう。新たな冒険がはじまりそうだ。


評価:moon1

ナルニア国物語 第二章 カスピアン王子の角笛

Narnia2 ナルニアから戻って1年が経ち、ペベンシー兄妹はロンドンで暮らしていた。ある日、地下鉄の駅で何かにひき寄せられるように、再び別世界へと入り込む。そこはテルマール人の侵略により滅亡寸前の1300年後のナルニアだった。彼らを呼び戻したカスピアン王子とともに戦いに臨む。

 C・S・ルイスのファンタジー小説を映像化した第2弾。前作「ライオンと魔女」に続く作品として、ペベンシー兄妹は再びナルニアへと旅立つ。やはり見どころの一つとして、最新の映像表現により不思議なファンタジーの世界を体験させてくれる。しかし、2度目のナルニアともなれば、物言う動物たちも自然に感じられる。映像の驚きは薄れてしまい、少し物足りなく感じてしまった。次回作があるならば、さらなる驚きを期待するところだろう。  
 物語としては、前作より続いて4兄妹の活躍が描かれる。現実世界で1年を過ごした兄妹が今回訪れたのは1300年後のナルニアである。人間のテルマール人が支配し、かつての住人は森の奥へと逃れ、すでに存在さえ忘れられている。アスランも去り、魔法の失われた世界だという。もはやパラレルワールドも現実世界と変わらないものになってしまった。暗殺を逃れたカスピアン王子は、角笛によって「伝説の4人の王」を呼び戻したことで、兄妹は再びナルニアの命運を賭けた戦いへと臨むことになる。
 前作からの流れを追いかけるのがシリーズものの楽しみ方。そのあたり、原作での2巻目にあたるエピソードは省略されていて分かりにくい。それは現実世界に戻る前、兄妹たちはナルニアを繁栄させ黄金時代を築いていたという。1300年後の今では「伝説の4人の王」なのである。なにやら複雑なところだが、元の世界に戻ったときには姿も子供になっていた。しかし微妙な年ごろでもあり、ここでナルニアのために自ら戦いに臨むあたり、心はすでに大人のようだ。でも、今回は人間との戦い、いや、大人との戦いかも?事は上手く運ばない。二つの世界を挟んで、子供たちのさらなる成長を描くストーリーとして興味深いところだろう。
 そういえば、再びナルニアへ来たとき、末っ子のルーシーには見えたアスランを皆は探そうとせず、頼ることもしない。自分の力を信じているのか、それとも、未知の力や存在を信じなくなっていたのだろうか。そこが大人と子供の狭間なのだろうか?ナルニアは子供しか行けない世界、長男のピーターと長女スーザンは、もう行くことはできないという。子供たちに勇気を与える物語。少々、難解なストーリーに迷子になりそうだ。


moon2

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