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May 2008

ランボー 最後の戦場

Rambo タイの奥地で、今はただ淡々と生きるランボー。ある日、ミャンマーで迫害されているカレン族の村へ、アメリカの支援団体を案内した。しかし、期限を過ぎても戻らず、救出のために傭兵部隊が送り込まれる。同行したランボーは、村の惨状に怒りを爆発させる。

 幾多の戦場を戦い抜いたジョン・ランボー。すでに彼の戦いは終わったかに見えたが、ついに沈黙は破られた。20年ぶりとなる新作では、心に秘めた怒りは何処にむけられるのか気になる。まあ、世界中ではいまだ紛争が絶えないわけで、そこでランボーの出番となった。一人で大勢を相手に繰り広げるアクションが見どころのシリーズも、今回は少々趣が違う。タイトルのとおりに彼の戦いは最後といえるものだろう。スタローンが自ら監督を務めるなど、かつてのヒーローがけじめをつける作品となっている。
 舞台となるのは、軍による少数民族の迫害が行われているミャンマー。時代とともに世界情勢を映してきた作品は、かなりタイムリーな内容を描いている。ゆえに、重いテーマを含みつつヒーロー的な要素の前作と比べれば、なにぶん生々しさが強調されているようだ。飛び交う銃弾に、飛び散る血。まるで実際の戦場はこうなのだと言わんばかりである。もはやアクション映画として、素直には楽しめないレベルかも。
 それでは、シリーズ最後の作品として何を伝えるのだろう。20年の時を経てもランボーの心は彷徨っていた。故郷を捨てタイの奥地で生きるのは、変わらぬ世界への絶望か?それとも自身への疑問なのだろうか。歴戦の勇者も、戦う意味を自らに問いかけている。もっとも、この地では生きる為、自分のために戦っていた。シリーズを通して問われる戦う意味・・・劇中では、それぞれの事情を抱えた傭兵たちが登場する。彼らは何のために戦っているのか?そして、ランボーにとっての戦いとは・・・。
 言われなき迫害を受ける村人を前に、その怒りは戦いへと駆り立てる。語らずとも怒りの目を向ける姿が印象的である。それは悪に対してなのか、観るものにたいするメッセージなのだろうか。「どう生きるのか、お前が決めろ」と言い放つランボーに、もはや心の迷いはないのだろう。彼の中の戦争は終わった・・・ならば帰るだけである。長きにわたるシリーズもついに終焉、思えば世界も変わったものだ。


評価:moon2

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

Charlie 酒と女に目がない半面、平和を愛する心は人一倍の下院議員チャーリー・ウィルソン。ソ連の侵攻を受けたアフガニスタンの惨状を知った彼は、美人セレブのジョアンやCIAの諜報員とともに、極秘の作戦をはじめた。

 80年代にソ連の侵攻を受けたアフガニスタン。すでに昔の話であるが、激しい抵抗にソ連軍は撤退に追い込まれた。その背景には、秘密裏にアメリカの支援があったのは周知のところである。しかし、意外な人物が絡んでいたとはあまり知られていない。物語の舞台となる時は東西冷戦時代でもあり、表立った支援のできない国の事情がある。まあ当時は公にも出来なかったはずで、ここでは知られざる実話を描いている。
 チャーリーは美人秘書たちに囲まれ、朝から酒を飲むという型破りなお気楽議員である。おおらかな性格から人に好かれ、頼み事を断れない。そんな彼が起こした行動のギャップが面白いところ。現実の戦争ゆえに笑ってはいけないだろうか・・・でも、なんだか笑ってしまう。このときの世界情勢や戦争自体が、冷静に見ればコメディのようにも思える。
 たった一人で世界を変えた・・は言い過ぎかもしれないが、腰の重い政府をよそに、行動力で小国の支援をはじめた。行動なくして実現できないことでもあり、ある意味で世界を動かしたのは確かだろう。もっとも、彼を動かしたのはジョアンなのかも・・・。チャーリーは国防歳出委員会のメンバーを味方につけて資金を捻出、CIAと組んで他国から武器を調達する。信じがたい話も、彼でなければ成しえなかったかもしれない。その後の話では、影の功労者として、これまた秘密裏にCIAに表彰されている。
 しかし、最後にチャーリーは嘆いている。巨額の資金を投入して戦争に勝利しながら、戦後の復興に資金を捻出できなかったこと。内戦を経たその後の情勢を見れば、勝利の意味を見出せないはず。結果、アメリカが武装勢力の攻撃にいたったのは記憶に新しいところだろう。
 まあ、一議員にできることはここまで、ともいえる。現在の状況に照らし合わせれば、はたして教訓として生かされているのだろうか。たった一人で世界を変えた・・・・悪いジョークに思えてきた。


評価:moon2

最高の人生の見つけ方

Bucketlist 家族を養うため仕事に身を捧げてきたカーターと、一代で財産を築いた実業家エドワードは入院先の病院で同室になった。検査の結果、互いに宣告されたのは残り少ない余命であること。意気投合した彼らは、人生でやり残したことをリストに書き出し旅に出る。

 もしも余命わずかと宣告されたなら、どう生きるだろう。これまでの人生を振り返ったとき、はたして納得できるものだろうか。「やり残したことを全て叶える」大胆で素朴な発想は前向きな生きる力を感じてしまう。モーガン・フリーマンにジャック・ニコルソンの名優コンビが織り成すドラマは、笑いあり、涙ありの痛快な感動を与えてくれるようだ。
 原題は「The Bucket List」まあ、棺桶に入る前にやっておきたいことを書き出して実行するというもの。自動車の整備工と大富豪の実業家、立場こそ違っても仕事一筋に生きてきたわけで、これまでの人生に心残りもあるはず。突然の死の宣告に、仕事を離れ人生と向き合ったとき、残された日々をどう生きるのか。その時が来なければ考えは及ばないかもしれない。愉快なのは、大富豪であるエドワードは、カーターとともに医師の忠告を無視して旅に出る。そのあたり財力あればこそのやりたい放題である。世界中を飛び回り豪華なディナーに舌鼓、スカイダイビングにカーレースを体験と、次々とリストを実行してゆく。無謀なほどに吹っ切れた老人の姿は痛快だ。人生を楽しむことに年齢など関係ないのだと思える。まあ、こんなことができるとはうらやましい限りだろう。
 二人は、残された日々に一生分の夢を凝縮した。やがて気付くのは本当にやり残したこと、世界中を探しても手に入れることができないものである。旅で手に入れたものはかけがえのない友であり、大切なものは家族であった。結局、最高の人生は身近にあったということかも。その心しだいであろう。時が過ぎ、彼らが迎える死は決して悲愴なものではないのだが、それを気付かせてくれたのが死であったのが皮肉なものだ。
最高の人生とは・・その答えは出そうにない。でも、人生を楽しむことはできるのではなかろうか。いくつ夢を叶えることができるのか、リストに書き出してみたくなった。


評価:moon1

ノーカントリー

Nocountry テキサスの荒野で狩りをしていたモスは、死体とともに麻薬取引に絡む大金を見つけた。危険を感じながらもそれを持ち去った彼は、シガーという謎めいた殺し屋に追われることになる。

 犯罪に絡む大金を手にした男と、非情な殺し屋の攻防を描いたサスペンス・スリラー。一見、単純な物語を通して、アメリカの世相を冷ややかに風刺している。監督は独特の作風で評価の高いコーエン兄弟であり、何気ないシーンにも意味を見出したくなる。そのあたり、不気味な殺し屋シガーの姿が釈然としない世界を映しているようだ。それを面白いキャラといってはなんだが、コミカルに見えて怖さを感じさせる不思議な存在である。彼は道理が通らぬことでも、自らの信念に従い約束を守る。コイントスで相手の運命を決めるなど、行動も殺し屋らしからぬところ。そして牛を殺す為に使われるエアガンを武器に、高圧ボンベを持ち歩く姿は異様な雰囲気を醸し出している。ずうっと無表情なところが、さらに恐ろしい。
 対して偶然の幸運から一転、殺し屋に追われるモスもただものではなさそう。親切心だろうか?それとも口封じか?瀕死の男を探して殺しの現場へと戻っている。そのことが自ら墓穴を掘るはめになるとは皮肉なもの。それでもベトナム帰還兵というだけに、逃亡しながらもシガーの行動を読んで対決を挑んでいる。無謀な逃亡は常軌を逸し、次第にシガーと似てくるようでもある。
 事件が起きた西部の荒野。取引される金と麻薬、それに絡む暴力。そこにはルールも存在しない。二人の駆け引きを見ているうちに、善悪はどこかに忘れられたかのようだ。事件を追う年老いた保安官ベルをとおして、現在の世相を嘆いている。その結末をどうとらえるべきか、物語には意味があるようでないような。無情な世界を見るようで、それ自体が重いテーマに思える。もっとも、アメリカの事情ゆえにわかりにくい。いろいろと解釈できるのではないだろうか。この物語が時代を映すなら、次の時代にはどんな殺し屋が現れるのだろうか。


評価:moon2

NEXT -ネクスト-

Nex ラスベガスで二流のマジックショーを演じるクリスは、じつは未来を予知する能力を隠し持っていた。そのころ、ロサンゼルスでは核爆弾が仕掛けられ、捜査に行き詰ったFBIのカリーはクリスに協力を依頼する。しかし、彼が予知できるのは2分先の未来でしかない。

 未来を予知できる能力。そんな力があったなら、すべてが思い通りにいくのだろうか?テロリストV.S超能力の対決を描くアクション作品は、どこか意味深でもある。
 ここでのクリスは二流のマジシャンを演じていて、稼ぎの足りない分はギャンブルで控えめに稼ぐ。それ以上のことをしないのは、能力を知られては悪用されるためか。はたまた他人の未来が見えては、まともに付き合えないからだろうか。いずれにしても他人と違うことが彼を孤独にしている。クリスにとっては厄介な能力ということである。もっとも、見えるのは2分先の未来であって、将来の自身についてはわかるはずもない。
 一方で彼の能力に気付いたFBI捜査官のカリーは、強引な手を使っても捜査に協力させようともくろむ。僅かなクリスの能力に過大な期待をしているわけで、テロリストもクリスを危険視するあまり、抹殺しようとしている。まあ一般人(?)にとっては夢のような能力にちがいはない。アクションも含めて、ここで三者の駆け引きがスリリング。一瞬先に迫る危機を、直前でかわしてゆく様が何とも面白い。やはり、すごい能力だ。
 もう一つのドラマとして、クリスが憧れる女性との出会いが描かれる。それは、彼の頭に時おり浮かぶ知らない女性。未来を予見できても、なかなか出会えないあたり能力も使いかたしだいだろう。彼女との出会いがクリスを変えてゆくわけで、未来を変える要因はいくつもあるということ。物語としては最後の思わぬ展開が微妙かも。観る側がそれを予見できるかはさておき、先が見えるのは良いことなのか?物事が起こる前に騒いでみても、クリスも言うように「正直者が馬鹿をみる」ことにもなりかねない。2分先の未来とは微妙だが、結果を良い方向へと導けるのか?ときにはずっと未来を予想しなければならないのだろう。そこに超能力はいらないかもしれない。
はたして、クリスが見た未来は予見なのか?妄想なのか?もっとも、未来は行動しだいで変わってしまうようだ。


評価:moon2

紀元前1万年

10000 遥か遠い昔の物語。狩猟部族の青年デレーは、美しい娘エバレットと将来を誓い合う。ある日、村は謎の一団に襲われ、大勢の民が連れ去られてしまった。デレーはエバレットを助けるために、未知の世界へ旅立つ。

 「インディペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」のローランド・エメリッヒ監督による、有史以前の世界を描いた作品。毎回ジャンルは違っても、相変わらずの映像マジックを楽しませてくれる。これまで地球規模の危機が描かれてきたわけで、その中には恋や友情など、さまざまなドラマを見ることができた。今回の遥か紀元前1万年の世界でも、いろんな要素をもったドラマが繰り広げられている。せっかくのドラマを楽しむには、時代考証など深く考えないほうがよさそう。まあ実際に見ることのできない世界ゆえに、遥か昔に想いを馳せてもよいのではなかろうか。マンモスの群れに果敢に挑む人類など、いかにもといった映像を楽しみたいもの。
 そういった時代で繰り広げられるのは、狩猟部族の青年の成長を描いた物語である。デレーは旅を続けるなか、部族長の父の失踪の意味を知り、仲間の信頼、自らの勇気を勝ち得えてゆく。はたして最愛のエバレットや仲間を救い出せるのか?この時代でも現代と変わらぬドラマが進行しているのが不思議な感じだ。よくある英雄誕生のストーリーのようでもあり、1万年前ということを忘れてしまうところだ。
 それにしても何ゆえ1万年前なのか。舞台となる1万年前とは、環境が変わりマンモスが絶滅したとされるころ。物語の背景として、狩猟部族は大きな転換を迫られている。一方で文明の進んだ部族が狩猟部族を奴隷とし、彼らが恐れ敬うマンモスさえも服従させている。この時代で繰り広げるドラマは、どこか現代の情勢にも重なってくる物語であろう。一人の勇者の登場により自由を勝ち取るという、かなりアメリカ的なのが気になる。前の2作を合わせたような、いろいろと盛り込まれた内容にまとまらない部分も・・・。劇中では、激変の時代を多くの部族が協力しあうことで生き延びた・・・ということだろうか?もちろん実際のところは定かでない。でも、その時代を生き抜いてきた人類である。何が必要か?学ぶことができるだろうか。


評価:moon3

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