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November 2007

ナンバー23

N23 ウォルターは誕生日に妻から贈られた『ナンバー23』という古書に夢中になった。主人公の生い立ちが彼に酷似していたのだ。そして物語に度々挿入される『23』という数字の謎。それが偶然ではないことを知ったとき、恐ろしい現実を知ることになる。

 もしも、自分のことが本に書かれていたなら?そのとき何を思うだろう。ウォルターは平凡な男であり、一冊の本を手にするまでは幸せな家庭をもっていた。2月3日の誕生日に妻から贈られたのが『ナンバー23』という古書。その主人公と自分の過去が重なってくる。まあ主人公に共感してしまうことは多々あること。しかし、これから起こることがそこに書かれていたなら。そう思うと殺人ミステリーだけに、読み進むのが怖くなるのではないだろうか。そしてもう一つの謎、この本には23にまつわる謎が示されている。偶然か?それとも何かの暗号なのか?『23』という数字の持つ不思議な因果に引き込まれる。2÷3=0.666・・・、人のDNAが46でなどなど、世界は『23』に支配されているのだとか。探せばいたる所に現れる23、それを神の啓示と見るか、はたまた呪いと見るのか?捉え方次第ではないのだろうか。劇中でもゲームに都合のよい数字といっているが、探せばいろんなところに見つかるはず。ちなみに、この作品はジョエル・シューマッカーが監督する23本目の作品だとか・・・。
 やがて謎を解き明かしていけば、過去の事件も絡んで実際の出来事が交錯していく。はたしてこの本の作者は誰なのか?といった部分が重要なミステリーなわけで、二転三転する展開は最後まで観なければ分からない。現実に身の回りで偶然が続くなら、ウォルターのようになにやら別の力を感じてしまうかもしれない。でも、物語として少々ついていけない部分もあって、彼の感じる恐怖が伝わらないようだ。32をわざわざ反対に読まなくてもよさそうだが、意味を見出そうとするのが人のさがであろうか。もっとも割り切れないのも人生か?でも素直に読めば割り切れるのでは・・。
すべては捕らえ方しだいと言ってしまえばそれまでである。それは探さなければ気づかないものだろう。ウォルターの幸せな家庭は一転してしまった。それでも最後に下した彼の決断は割り切れるもの。自ら投げかけた問いは、いつか返ってくる。あまり考えすぎないほうがよさそうだ。

ディスタービア

Dis 学校で問題を起こしたケールは自宅軟禁処分を受けた。その間、退屈のあまり始めた近所の覗き見だったが、ある日、血のまみれのゴミ袋を引きずる隣人を目撃してしまう。やがてニュースで流れる女性の失踪事件。覗きは思わぬ事態を招くことに。

 もしも隣人が殺人鬼だったら?サスペンスものでは昔からよくある展開である。まあ隣の住人がいったいどんな人なのか確かに分からないもの。とりわけ観察することも無いのだろうが、外界から閉ざされれば何気ないことでも気になるかもしれない。主人公の少年ケールは、自身が起こした交通事故で父親を亡くし、心の傷を抱えている。そのことがもとで教師を殴ってしまった。結果として裁判所が彼に下したのは自宅での軟禁処分という、物語として面白いシチュエーションとなっている。足首にGPS監視装置をつけられて、自宅から出ると警官が飛んでくるのだとか。彼自身が皮肉にも監視されているわけで、いまどきのアイテムが目新しくも、実際のことなら嫌な世の中になったものだ。
 そこで退屈な時間を持て余し、ケールが始めたのは近所の観察。いわゆる「覗き」である。他人の行動をあらたまってみると、意外に面白いかも・・。しかし、他人の秘密を知ってしまったなら。しかも、覗きが相手に知られたなら。事態は急変、恐怖に襲われる。それでも軟禁中の彼を誰も信じてはくれない。救いはパソコンや携帯電話しかなく、逃げ出すこともできないのが新しいスリルだろう。
物語としては、彼の心は癒されるのか?母親との関係はもどるのか?となりのガールフレンドとの恋がどうなるのか?など盛りだくさんの内容。そのあたりのドラマを期待していたが、最後はどうでもよいのだろうか。せっかくの今時のアイテムに、もう少しひねりの効いた結末がほしいところ。殺人鬼のスリルで押し通してしまうあたり、いやはや古典的なスリラーなのである。それでも『覗き』という行為から展開してゆく物語には、見えないことの恐ろしさが随所に見られる。それは見えすぎる現代社会のなか、他人の私生活であり心なのだろう。意外と身近なものって見えていないのかもしれない。もっとも、ケールは自身を見つめることができなかったのかも。それにしても、事件によって彼は立ち直れたのか疑問である・・・。

ボーン・アルティメイタム

Ulti ボーンとCIAの極秘作戦が新聞にスクープされた。記事を書いた新聞記者と接触したボーンは情報から過去をたどり“トレッド・ストーン”計画の核心へと近づく。しかし、CIAから危険人物とされ、抹殺する為の執拗な追跡は続く。

 記憶を無くしたスパイ“ジェイソン・ボーン”、その自分探し旅も終着をむかえる。謎に包まれたトレッド・ストーン計画、そしてボーンの過去が明らかに。当初は意外な配役に思えたマット・デイモンも、もはやはまり役といえそう。毎回激しさを増すアクションに、世界を股にかけて繰り広げる攻防が見どころだ。前作での全て終わりともとれるラストシ-ンに、謎を残した物語は消化不良気味なだけに、その結末は楽しみなところ。
 今回の物語では、前作『スプレマシー』のモスクワでのエピソードの続きから始まる。ゆえに、いきなりの逃走劇にアクションの連続。息もつかせぬテンポに引き込まれてしまった。目まぐるしいアクションに堪能でき、その行動には一挙手一投足に意味があり、目が離せない。無駄の無い行動、それが最強の暗殺者として印象付ける。そして彼を遥か彼方から衛星やネットで追いかけるCIA司令部との頭脳戦が、また面白い。それでも暗殺者としての勘が相手の裏をかいて出し抜くあたり痛快だ。やがて過去をたどりながらCIA内部の黒幕と対峙することになる。しかし、彼はもはや暗殺者ではないのだろう。殺すことにも意味を見出せない、それが本当の姿である。
 シリーズとしての面白さは、全作をとおしてリンクしていくエピソード、そしてセリフにも意味がある。ボーンの少ないセリフゆえに重い。気になっていた前作でのラストシーンは、物語の流れからして三部作の最後となっているのだろう。『スプレマシー』を思わず見返してしまったが、エンディングが意味深く思えた。それがボーンのアルティメイタム【最後通告】ならば「さようなら」だろう。記憶と過去を取り戻した彼が再び戻ることはないのだろうか。3部作として纏まった作品ゆえに、そっとしておきたいものだ。

スターダスト

Star この世界とは壁を隔て、人知れず存在する魔法の国。青年トリスタンは恋する女性のため、落ちた流れ星を探しに壁を越えた。そこで出会ったのは美女に姿を変えた流れ星。やがて星の力を狙う魔女や、王の証を求める王子が襲ってくる。はたして彼女を守れるのか。

 星が人に姿を変え、人もまた星になる。おとぎ話に出できそうな物語は、現代のエッセンスが入ったファンタジーの世界を見せてくれる。ここで描かれる世界のウォール村には掟があり、けして越えてはならないという壁がある。誰も壁の向こうは知らないわけで、禁じられれば越えてみたくなるもの。その昔、越えた者はいるのだが、ここでは少しさえない青年のトリスタンが心のままに越えてしまう。恋する女性にプロポーズするため、落ちた星をプレゼントするのだという。まったく無謀な約束に、彼女も無茶な要求をするものだ。
 知らなかったとはいえ、壁の向こう側にも街がある。そこは魔女がいて、不思議な乗りものが行き交うファンタジーの世界である。トリスタンは自分が落ちた星だというイヴェインと名乗る女性に出会うことに。ややこしいことに王の証であるルビーをもっていることから後継者たちに追われ。さらに、星の力を得ようとする魔女の3姉妹にも狙われることに。まあ、彼の出生にも秘密があるあたりその結末は察しがつくかも。少々、詰め込みすぎの物語は笑えるようで笑えない微妙さも、ここは魔法の国、なにが起こるかわからない。
 物語としては、もとの世界ではさえないトリスタンが、困難を乗り越え、出会いを経て成長してゆくさまはファンタジーの王道だろう。やがて彼が元の世界へ帰るのか、魔法の国を選ぶのかという決断を迫られる。冒険のなかで本当に大切なもの見つけることができたはず。しかし、イヴェインが壁を越えてウォール村へ来たなら、星屑になってしまうのだという。なんとも、この世は夢の無い世界のようだ。
星が輝くには愛する心が必要だとか、トリスタンの輝ける場所ははたしてどちらなのだろう。

バイオハザードⅢ

Baio T-ウィルスの感染は世界中へ広がり、人類は滅亡の危機に瀕していた。アンブレラ社の追跡を逃れて旅を続けていたアリスは、カルロスと偶然の再会を果たす。生存者の一団と共に安息の地を目指すものの、アンブレラの放ったスーパーアンデッドが待ち受ける。
 
 ゲームを基ネタにした作品もついに3作目、サバイバルホラーもスケールの大きなアクション作品へと変貌しているようだ。その舞台は前作より数年後、破滅的なバイオハザード後の世界である。地上は砂漠と化し、街にはアンデッドの群れ。そんな中、わずかな生存者は安息の地を探して旅を続けているという、なんとも救われない未来が描かれる。それでも元凶であるアンブレラは、まだ何やら画策しているあたり物語は終わらないのかもしれない。今作では、蔓延したT-ウィルスに対抗するためにアリスが必要となり、捕獲しようと試みる。1作目より続く主人公のアリスの物語もクライマックスを迎え、これまでの謎が明らかになっている。その能力はさらにパワーアップして、スーパー・ヒロインとしての力を遺憾なく発揮する。そして、アクションもこれまで以上に魅せるものだ。アンデッドを倒し研究施設へ潜入、最後はボスキャラ?と対決といったゲーム的な要素にコントローラーを握りたい気分になるかも。
 もっとも、この作品で面白いのはゲームの世界とリンクしているところだろう。なかでも前作でのジルに続き、クレアにウェスカーといったゲームの主要キャラも登場しているのは、ゲームで親しんだ者にはうれしい配慮である。まあ彼女がクレアである必要はないようにもおもえるが、アナザーストーリーとしては面白い。その後の話もあるのなら、ぜひ他のキャラも登場してほしいものだ。しかし、シンプルな展開はスーパー・ヒロインの活躍が際立つものの、サイドストーリーが曖昧になっているようで残念なところだ。今回で一応の完結ともとれるが、まだまだ謎を秘めたストーリー。気になるのは続編があるのかということ。広がりを見せる世界はゲーム同様に終わらないのでは・・・。

グッド・シェパード

Good 第二次世界大戦中、軍の諜報部に所属し、後のCIA創設に尽力することになるエドワード。しかし、1961年のキューバへの侵攻は、CIA内部の機密が漏れたことで失敗してしまう。エドワードは調査を進めるうちに、国と家族、守るべきものを迫られることに。

 戦争の影に暗躍するスパイ、その知られざる一面をリアルに描く作品。第二次大戦前から終戦後のCIA創設にいたるまで、アメリカの諜報活動の歴史を見るようだ。ここでのスパイとは、戦争中に陰で情報を操り亡命の手引きをするなど、人目を忍ぶ地味なもの。これが本物のスパイの姿なのだろう。エドワードは架空の人物ではあるものの、描かれる背景は事実に近いもののようだ。なかでも興味深いのは、国家機関であるCIAのルーツが大学のエリートによる秘密結社にあるとは驚きだ。真意のほどは定かではないが、多くの有力者がここの出身だとか。それでは国家のため組織なのかという疑問もわいてくる。家族より強い絆で結ばれた組織、彼らが守るものとは何だろう。
 彼は戦時中にスパイの非情な一面を見ることになり、自らも家庭を顧みず仕事に没頭する。家族にさえ本性をみせず、ゆえに夫婦の関係は冷え、さながら夫婦の冷戦ともいえる状態に。もっとも望んでの結婚ではなかった二人。喧嘩の際に思わずでたエドワードの言葉「子供のために結婚した」のだと。時代は東西冷戦の時代へと入っていくわけで、情報戦は敵国のスパイとの駆け引きとなる。もはや敵であって友である。キューバ問題と夫婦の関係をだぶらせてはナンセンスだろうか。
 物語としては、組織と家族の間で苦悩する一人の男が見えてくる。とはいえ、無表情のエドワードは苦悩しているのかまったく読み取れないのだが・・・。前後する時系列に登場人物、少々物語の筋がつかめない場面がしばしばである。
そして父からエドワード、やがて息子へと苦悩は引き継がれてゆく。息子も同じ道を歩むことになるあたり、すべては繋がってゆくのだろう。しかし、機密を漏らしたのが身内ならば、そのときは・・・。国家or家族、エドワードが選んだのはどちらだろう。どちらにも取れるところが、なんとも複雑な気分にさせる。

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