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April 2007

ロッキー・ザ・ファイナル

Roc 愛妻を亡くし、今は思い出に生きるロッキー。過去を取り戻すかのように、心の底にあるボクシングへの情熱が目覚めていた。ライセンスを取得したロッキーのもとに、無敗のチャンピオンとの対戦が舞い込む。かつてない無謀な挑戦が始まった。

 前作の公開、ロッキーの引退からは随分と時が経ってしまった。劇中ではエイドリアンは他界しており、息子も社会人となっている。時の流れを感じてしまったが、リングで戦う姿にはかつての感動がよみがえってくるようだ。前作では何処かスッキリしなかっただけに、ケジメをつける待望のファイナルである。
 そして、もう一つのドラマとして父と子の関係が描かれる。前作でギクシャクした愛弟子との関係と同じく、偉大な父の名声に自身の存在が揺らいでしまう。絆を取り戻すことができるのか?ロッキーの気持ちは、拳ではなく言葉から伝わってくるようだ。反発する息子を諭す言葉は、歩んできた人生の重みのようで、とてもポジティブなメッセージに溢れている。それなりに時を経た意味があったというもの。観ている側に発しているかのように、直接届く言葉のパンチは強烈だ。同じ時代を経た世代にとっても、励みになるのではないだろうか。まだまだこれからだと・・・。
 今回、ファイナルに相応しい試合は、現役のチャンピオンとのエキシビジョン・マッチである。普通に考えれば、50歳を過ぎたボクサーが敵うわけはないのだ。でも、予想を覆すのがこのシリーズの面白さ。試合の結果も含めて、1作目へのフィーチャーにロッキーの原点を見るようだ。しかし、ロッキーにとって自身を証明するものは拳だけなのか?戦う意味はなんだろう。心の底に残っていたヤレルという思い。なによりも自分を信じる心だろう。戦う相手はソ連でも弟子でもなく、自分自身なのだ。挑み続ける気持ちがあるかぎり終わらない。さすがにもう、復活はない・・・かな?
久しいヒーローの復活はうれしいかぎり、そして最後を見届けるのは寂しいものだ。

サンシャイン2057

Sun 宇宙船イカロス2号は、死滅しかけた太陽を再生するミッションに挑む。途中、7年前に連絡を絶ったイカロス1号からの信号を受信した。救助に向かった彼らに、過酷な運命が待ち受ける。

 遠い未来に起こりうる太陽の死滅。ここでは50年後の近未来となっているが、そのとき人類はどうするのだろうか、リアルな描写で描くSF作品である。そして太陽を再生するという壮大なプロジェクトは、巨大な核爆弾を積んだ宇宙船イカロスが太陽をめざすというもの。どうやって再生するか理屈は分からないが、宇宙船や太陽のリアルな映像には納得してしまう。物語は、順調に進行していたミッションで、イカロス1号の救助に向かったことから不測の事態を招く。宇宙船のトラブル、クルーの精神的な異常にミッションの続行すら危ういものとなる。それにしてもブラックジョークのようなネーミングは、最悪の事態を暗示しているのだろうか。ともあれ人類に残された最後の希望である。
 その他の注目は、真田広之が出演しクルーたちのキャプテンを演じていること。存在感のある演技を魅せるものの、出番は少ないようだ。もっとも、度重なるトラブルにクルーが次々と命を落とす展開ゆえにしかたない。結果としての判断ミス、ここで生き残るためにクルーたちは、いくつかの選択を迫られる。非情な決断、命の選択も必要になる。それが結果として正しかったのか、後になってみなければわからないもの。判断と責任、対立する考え、宇宙船内で繰り広げられるドラマは、地球上の社会の縮図のようだ。宇宙のなかで人類をどうみるか、難解になってゆく後半は宗教的な意味合いも強く分かりにくい。SFホラーのような展開も少し残念であるが、燃え尽きる太陽と生命の倫理を絡めるあたり意味深なテーマではある。太陽とイカロス、けしてジョークではないのかもしれない。


ブラッド・ダイヤモンド

Blood 内戦が続くアフリカ。反政府軍に捕らわれ、闇のダイヤ採掘場で働かされる漁師のソロモン。彼は大粒のピンク・ダイヤを見つけたが密かに隠した。それは家族との再会をはたすために・・・。噂を聞きつけた密売人やジャーナリスト、様々な人の思惑が交錯する。

レオナルド・ディカプリオ主演のアクション作品。元傭兵で密売人という役を演じる彼のリアルなアクションは見どころ。とはいえテーマは重く、ここで観ることになるのは、資源をめぐってアフリカで行われている現実である。密売されるダイヤが武器と交換され、部族の殺戮や戦争までもが引き起こされる。まさに“紛争のダイヤ”と云われる所以を見ることになる。けしてフィクションではないのだ。
 反政府軍と取引する密売人のアーチャー、家族と離散した漁師ソロモン、真実を暴こうとするジャーナリストのマディー、3人の出会いは運命を変えてゆく。隠された大粒のダイヤにこめられた思いはそれぞれに違っているわけで、その価値も違ってくるだろう。アーチャーはアフリカから抜け出すため、ソロモンは生きて家族と再会するための切り札である。それぞれの思惑から行動を共にするが、気を許せない3人。しかし、ダイヤをめぐる悲惨な現状と真実に直面し思いは同じものとなってゆく。非情なアーチャーの心も変わり、マディーとの間に共通の想いが芽生える。しかし、物語の結末は切なく、ハッピーエンドにはならない。重いテーマに恋物語は霞んでしまったようだ。これが今も続くアフリカの現実を映す物語だからか。
 はたしてダイヤの為の紛争なのか、紛争の為のダイヤなのか?繰り返される悲劇に、ダイヤを通して世界の光と影を見る。興味の無い者にはただの石ころでも、莫大な利益を生み出す命より重い石となる。輝くダイヤに秘められた恐ろしい現実に、宝石を見る目が変わるかもしれない。

大帝の剣

Taitei 三種の神器を持つ者は強大な力を手にするという。その一つ“大帝の剣”を持つ豪腕の大男・万源九郎は、徳川家から追われていた豊臣の血を引く・舞姫を助けた。それぞれが力を求めて、三種の神器をめぐる壮大な?争奪戦が始まる。

 夢枕獏のSF伝奇時代劇を映画化。微妙な笑いを織り込みながら、最新の映像表現で描く。ここで描かれるのは、時代劇の枠を超えて未知の金属に果ては宇宙人まで登場に、もはやなんでもありの世界である。そんなわけで、時代考証もさておいて未知の金属オリハルコンをめぐる徳川と豊臣、そして宇宙人たちの争奪戦が繰り広げられる。特撮を駆使して表現される独特の世界観は、これまた微妙な雰囲気をつくりだしているようだ。SFをも超えた物語は好みの分かれるところでもあり、原作からすればもっとシリアスでもよいと思える。もっとも、阿部寛をはじめとするキャストからしてコメディ調の予感はするわけで、『トリック』の堤幸彦監督のもと理屈抜きのエンタメ作品となっている。力を抜いて観る作品だろう。 
 物語の主人公である大剣を持つ大男“源九郎”を阿部寛が、豊臣の姫を長谷川京子が演じる。その他、期待させるキャストも多いのだが、よくあるパターンで物語はどこかへいってしまう。なんかもったいない感じだ。この映画作品としての見どころは、やはり映像なのだろう。確かに邦画の映像が進化しているのはわかるし、特撮や派手な特殊効果の映像を楽しむこともできる。しかし、昨今あまりに安易に使いすぎて詰めの甘さに興醒めすることもしばしば。笑いを誘う問答無用の押しの強さは、観ていて少し辛いところもある。コメディ作品ということで片付ければしかたないが、せっかくのキャストでもあり物語をたのしませてほしいところ。
 今回は原作の一巻目ということ、奇抜な物語に興味をそそられるだけに、ぜひとも違った角度で映像化してもらいたいものだ。

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