SPIRIT スピリット
幼い頃から武術へあこがれ、やがて天津一と言われる武術家になったフォ・ユァンジア。ある日、弟子に大ケガを負わせた武術家チンを怒りにまかせ殺害するが、その報復に母親と娘を殺されてしまう。生きる希望を失い彷徨い歩く中、見つけるものは・・・
実在の武術家フォ・ユァンジアの生涯を描いた、ジェット・リー主演のカンフーアクション映画。“ジェット・リー最後の武術映画”というコピーが気になったが、アクション映画をやめるわけではないらしいのでひと安心。今作品は一人の武術家の生き様をとおして武術の精神を伝える作品なのである。それはアクション映画での格闘技と武術は違うということなのだろう。武術とは怒りをぶつけるものではなく、相手を屈服させる手段でもないということ、劇中で語られるが「己に勝つこと」という。それは日本の武道にも通じていて共感できる。そうはいっても堅苦しいだけではなく見せ場の武術大会での異種格闘技戦は面白く、純粋に武術を見せるあたりジェット・リーの原点のような作品ではないだろうか。
舞台となるのは清朝末期、各国が覇権を争う時代。そして戦争へと突入してゆく時代でもあるわけで、力とは・・真の強さとは・・・。フォの悟った武術の精神には反戦のメッセージが伝わってくる。かつての慢心により悲劇を招いたこと、行倒れたフォを助けた盲目の娘との交流がフォの心を導くことになる。そのあたりの物語は面白いのだが中途半端で物足りない、あくまで武術を魅せる作品なのだろう。もっともフォ・ユァンジアは実在の人物でその生涯も伝説化されている。恋物語にはならないのだろう。それにしても気になるのは日本人による毒殺のエピソード。物語はおおすじフィクションなのだが事実のように描かれては少々不愉快に思える。まあ、日本人格闘家の田中(中村獅童)との交流でフォローしているのだが・・。もちろんこの二人の闘いは最後の見せ場でもあるわけで緊迫した闘いを楽しませてくれる。三節懇を使うジェット・リーには昔の作品を思い起こさせるところだ。闘うこと競うことで互いを高めあう武術。フェアな精神で各国の選手と戦うこと、その技も武器も違うのだが、最後に健闘を称えあう姿は理想の世界を体現しているのかもしれない。
« エミリー・ローズ | Main | サウンド・オブ・サンダー »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 幸せの教室(2012.05.19)
- テルマエ・ロマエ(2012.05.03)
- 宇宙兄弟(2012.05.11)
- Black & White(2012.05.06)
- ジョン・カーター(2012.04.16)
Comments
TrackBack
TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/48770/9262317
Listed below are links to weblogs that reference SPIRIT スピリット:
» SPIRIT-霍元甲 06年58本目 [猫姫じゃ]
SPIRIT - スピリット - (霍元甲)
これぞ 李連杰 系!!やっぱり、チャイナ服に辮髪でクンフー。 これ、サイコー!!
いぁ、ダニー・ザ・ドッグ も、悪くはなかったですyo。でもね、やっぱり彼には、こういう中国クンフー映画に出てもらないと、、、英語しゃべったり、...... [Read More]
» 映画館「SPIRIT」 [☆ 163の映画の感想 ☆]
日本のチョンマゲも相当変な髪形ですが、中国の前ゾリロン毛もね。。。
マーシャルアーツ!カッコいいネェ!この手の作品、久々に観た気がしましたよ~♪ジェット・リーがジェット・リーじゃなくてリー・リンチェイだった頃を思い出しましたねぇ~!本当にもうマーシャ...... [Read More]
» 「SPIRIT」ジェット・リーの雄姿から目をそらすな! [soramove]
「SPIRIT」★★★★★満点!
ジェット・リー主演
ロニー・ユー監督、香港・アメリカ2006年
ジェットー・リーは改名前の、
リー・リンチェイの頃からマイ・アイドルだった。
その贔屓目で見ていることを意識しながらも
彼はひとつの到達点に達したと確信した。
...... [Read More]
» SPIRIT [kirara☆cinema heart]
■あらすじ 病弱だった少年元申は、対戦を繰り返し天津一の格闘家となるが、傲慢さ [Read More]
» SPIRIT [Alice in Wonderland]
リー・リンチェイだった頃のジェット・リーから私は彼のファンです。ハリウッド映画界でも祖国の映画でも素晴らしい活躍をしている彼にです。今回はただのカンフー映画を超越した何か熱いものをこの映画からもらい大満足です。
世界的なスマッシュ・ヒットとなった「HE...... [Read More]

>猫姫さん
李連杰というのも懐かしい響きですね。
ハリウッドの悪役よりも、やはり武術家の役は合ってますねー
最後と言わずにずっと続けてほしいものです。
年取ったら老師の役とかで・・・・
Posted by: yamao | March 26, 2006 at 06:12 PM
こんにちは!
この映画は、李連杰の最高傑作!だと思っています!
Posted by: 猫姫少佐現品限り | March 26, 2006 at 01:33 PM