フライトプラン
突然の夫の死に、カイルと娘のジュリアは、まだ現実として受け止めることができない。棺と共にニューヨークへと向かう旅の途中であった。機内で眠り込んだカイルが目を覚ましたとき、ジュリアの姿がない。目撃者もなく搭乗記録さえない・・。誘拐なのか?それとも・・
密室での失踪、それはミステリーの定番だが舞台となるのは最新鋭の旅客機である。近く導入されるであろう最大級の旅客機がモデルと思われる、豪華な装備にハイテク操縦システム、そして大量の荷物を搭載できるらしい。今作では棺といった特殊な荷物も運べるのがミソである。飛行中の旅客機という完全な密室が舞台であって、ありえない状況はどういった結末を見せてくれるのか期待してしまうものだ。
物語は航空機設計士であったカイル(ジョディ・フォスター)が、機内で失踪した娘を探すのだが、目撃者はいない。いくら巨大な機体でも密室のはず。しかし、くまなく捜索するものの見つけられない。しかも搭乗記録さえない・・、追い討ちをかけるように記録では夫と共に亡くなっているというのだ。娘の存在が消えてしまった。すべてはカイルの妄想なのか?これで終わったら、どこかで観たことのあるサイコスリラーの展開だ。でもよく考えれば何かおかしい・・・誰かが嘘をついている。いかにもといった乗客、乗員すべてが怪しく思える。誘拐なのか・・しかし、理由は見つからない。カイルは航空機設計士の知識を駆使して機内を探すのだが、ついにはエアマーシャルに逮捕されてしまう。ここから後半は強い母親の活躍をみせる。
全てが密室での出来事ゆえに少々息苦しい感じがするが、見方を変えれば最新鋭の旅客機、この空間は現代社会の縮図のようでもある。狭い空間でも他人を気にせず快適に過ごす人々。そして隣の席のことなど無関心なのだ。さらにデータで管理される社会の盲点といえるのかも、記録がなければ存在さえなくなってしまう。物語は二転三転しているが、最初からジュリアの存在を見る側も確信していてはスリルを感じないかも。よく考えれば、確認方法はあったと思うのだが・・失意の中での出来事ということにしておこう。母親としての執念、強さをみせるカイルの活躍を応援したい。意外な結末に発展するあたり少々つっこみたくもなるが、緻密なフライトプランも強い母親の愛には想定外なのである。
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