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December 2005

キング・コング

king 1933年、恐慌さなかのニューヨーク。投資家から見限られた映画監督カールは、本物の冒険映画を世に送り出すため、海図にない伝説の島への航海へ出た。しかし、撮影クルーと脚本家のジャック、女優アン・ダロウを乗せた船がたどり着いたのは想像を絶する世界だった・・・。

 幾度もリメイクや続編がつくられた「キング・コング」、今作のストーリーは33年のオリジナルと同様である。しかし、「ロード・オブ・ザ・リング」のピータージャクソン監督の作品らしく、昨今の映像表現によってスケールの大きなファンタジー作品となっている。太古の姿を留める伝説の島「スカルアイランド」での冒険はまさに「ロード・・・」の世界である。そして恐竜や巨大生物と人間との遭遇は、これまでの作品の総決算とでもいった感じで次々と繰り出される。3時間超の作品であって前フリが少々長い感じだが、退屈させないノンストップの冒険にただただ見入ってしまった。しかし、この作品の見どころは冒険だけではない。描かれるのは島の王者キング・コングと女優アン・ダロウとの恋?なのだろう。恐竜と死闘を繰り広げるコングは危険な島ではなんとも頼もしい。それは恋人ジャックよりも・・・。コングとアンの心の交流と、ジャックの想いが交錯しあって、いわゆる三角関係といった側面があるかもしれない。そのあたり曖昧だが伝わるモノがあって、内面的な描写が切なく微妙な男心(?)を感じさせる。そして、獰猛に見えるコングの顔がしだいに愛らしくさえ見えてくるのは不思議である。ニューヨークでのアンとの再会などラブストーリーの一場面のようで、まさに“美女と野獣”といったところ。たんなるパニック映画でない面白さである。愛する者の為に命がけ、それはコングもジャックも同様である。しかし、本能のまま(当然か・・)街を破壊しては愛の為では済まないはず。見せ物にした人間にも責任があるのだが、文明の衝突にも見えて風刺的だ。
 そして有名なシーン、最後にコングが登ったのはエンパイア・ステート・ビルである。「なんであんなところに登ったんだ?」高いところとは王者の証明なのだろうか?象徴的な姿と最後である。いつかは訪れる王者の最後に哀愁を感じてしまった。「コングを殺したのはパイロットではない、美女が殺したんだ」というセリフも33年版と同じだが、いつの時代でもやはり切ない。

SAYURI

sayuri 貧しさから花街の置屋に売られた少女“千代”。下働きと虐めにあう辛い日々であった。ある日、涙にくれる千代に身なりの良い“会長さん”とよばれる紳士が優しく声をかけた。「もう一度あいたい」その一心から、やがて花街一の芸者“さゆり”へと成長してゆく。

 戦争を挟んだ変革の時代の中、芸者の世界を描いた作品である。近年ハリウッド映画で表現される日本だが、昨今の作品には安心して見ていられる。映像的にも違和感を覚えることもないようだ。とはいえ、全編をとおして日本語混じりの英語のセリフであるから少々戸惑うところではあるが・・。よい意味で捉えればアジアの役者が共演していることあり、下手な日本語よりもかえって違和感は少ないのかもしれない。そして注目の“さゆり”役であるチャン・ツィイーをはじめ姉芸者をミシェル・ヨー、そしてコン・リーらアジアンビューティーが演じている。何故に日本人でないのか大胆なキャスティングだが、不思議と日本人らしく見えてくる。見慣れない和服姿の彼女達を観るのも印象的だが、演技としても日本の俳優たちと自然に調和がとれているのはよいところだ。
 しかし、この作品は何を見せたいのだろう。はっきりいって日本人でも芸者の世界などよく分からないのだが・・・。描かれるのはエキゾチックなショービジネスの世界なのか?劇中で繰広げられるのは女同士の戦いである。姉芸者の対立、芸者となったさゆりの復讐。なにやら人間関係が複雑に交錯しているようで、そのあたりが見所でもあるのだろう。さゆりも置屋で共に暮らした“おカボ”に復讐される。戦争で一時は全てを失っているのだが憎しみは時間とは関係ないのだろうか。どちらが先に仕掛けたのか。そんなことどうでもよいと思えることなのだが、人の感情とは深いものだ。そして相手を蹴落としても、それは将来の自分の姿であったりする。殺伐とした世の中、描かれたのは小さな世界での話であるが、出演者がアジアのスターたちであるのもそう見せるのか世の中いろんな対立のように見えてしまった。メインのストーリーは“会長さん”と“さゆり”の純愛を描いている。それはあまりにシンプルであっけない。しかし、すべてである。芸者の世界の複雑な人間関係や策略、そして偽りの愛。不確かな世界に見つけた“無垢な愛”それだけが真実なのだろうか。

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

movie12-2 ホグワーツ魔法学校で“三大魔法学校対抗試合”が行なわれることになった。危険な競技に本来なら出場できない年齢のハリーなのだが、何者かの策略から選手として試合に挑むことになる。
 
 このシリーズもはや4作目となった。魔法使いの世界を現代のテイストで描くこの作品。最新の映像表現とあいまって独特のファンタジーワールドを見せる。今作でのメインは“三大魔法学校対抗試合”よくある学校のシチュエーションが描かれているのはこのシリーズならでわの面白さだろう。それにしても数百年ぶりに開催されるという大会だが、伝説の大会というわりには各学校の代表である3名とハリーだけというのは少々物足りない部分ではある。そして代表を決めるのは「炎のゴブレット」早い話、抽選機というところ。タイトルにもあるこの“ゴブレット”に深い意味が見出せないのだが・・・。ここでの抽選で立候補もしていないハリーが追加で代表に選ばれてしまう。何者かの陰謀なのだが、かなり強引な展開である。そして試合で競うのは3つの試練。ドラゴンとの戦いなど、危険な競技ばかりである。それにしてもハリー以外はどうやってドラゴンと戦ったのだろう?少々気になる。今作では競技がメインの為か、いつもならロンやハーマイオニーの活躍もあるのだろうが出番が少ない。そのぶんハリーと喧嘩したり、3人の恋模様が描かれているのは目新しいところかも。成長を描いているのかな。そういった試合など娯楽部分はいつもながらファンタジーの世界を楽しめる。しかし、登場する魔法のアイテムは「透明マント」や「エラ昆布」なぜかドラえもんの道具にも見えて子供じみているのだが、皆が楽しめる作品ゆえに仕方ないのだろう。
 そしてシリーズを通しての謎、バックグランドのストーリーはついに闇の帝王が復活し今後の急展開を予感させる。その為か、せっかくの三大魔法学校対抗試合は爽快なエンディングでないのが微妙な後味である。4作目ともなると成長(役者としても)も見てとれる3人、今後の展開も楽しみではあるがいつまでつづくのだろう。毎年恒例の季節ものになってしまうのだろうか?映像、ストーリーともさらに面白く成長することを期待しよう。

Mr.& Mrs.スミス

photo 運命的な出会いをしたジョンとジェーン。結婚生活も6年が経ち少々倦怠気味だが、普通の夫婦に見える二人には秘密があった。殺し屋という裏の顔を・・。しかし、ある現場ではちあわせ、ついに素性が明らかとなり敵対する組織の二人は壮絶な戦いに・・・

 夫婦の間の秘密や嘘、それは理想の夫婦にも少なからずあるはず。ときに喧嘩もするだろう。傍目には幸せそうなジョンとジェーンも互いに不満のある普通の夫婦である。ただし、殺し屋という普通でない素顔を持っているのだが・・。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー、魅力的な二人の演じる理想的な夫婦は羨むような生活から一転、壮絶な戦い(喧嘩)が展開される。どちらも腕利きのスナイパーだが、ジョンは直感で行動するタイプ、悪く言えば詰めが甘く私生活もどこかアバウトだ。対してジェーンは計画的なタイプ。突然の事態には混乱気味である。仕事の手口も違いがあってキャラの個性を引き立てる。夫婦間のすれ違いは時に大喧嘩に発展するが、殺し屋の二人が手にするのは銃にナイフ、それはもう戦争級である。素性を知った後の二人の微妙な駆け引きや、派手な銃撃戦(喧嘩?)は痛快な面白さである。こんなに思いっきりやりあえたらさぞかし爽快かも。
 しかし、派手なアクションのこの作品から銃やナイフ、そして殺し屋といった要素をなくしてみたら、それはもう普通の夫婦の話なのかもしれない。そして互いの組織を敵にしてでも愛を貫く。夫婦の間の問題がスケールの大きなアクションに誇張されているようで、ただただ痛快に見ることができた。物語の底辺は倦怠期のふたりが互いを深く知り合い、愛を深めるあたりホームドラマなのだが、実弾を撃ち合うさまは何処か夫婦喧嘩の内面的なところを形にしたようで面白い。そう見ればマイホームでの銃撃戦、家が壊れてゆくのも風刺的な感じかも。そして外圧による離婚の危機に、欠点に嫌悪しながらも最後には助け合うところなどまさに理想の夫婦かもしれない。実生活でも噂のある二人、エンディングでのろけているように見えるのは嫌味に映るが・・・。魅力的な二人がこれまた魅力的な理想の夫婦をみせてくれる。少しは参考に・・いや、ならないかな?

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