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March 2005

ナショナル・トレジャー

n_treasure歴史学者であり冒険家のベンは、何世代にもわたりテンプル騎士団の秘宝の謎を追うゲイツ家の末裔である。苦心の末、一つの謎を解き秘宝へ一歩近づいた。しかし、資金提供者のイアンと対立。次なるヒントが隠された<アメリカ合衆国独立宣言書>を盗むはめになる。FBIとイアンの一味に追われることとなるが・・・

 主演はどこかコミカルな感じのニコラス・ケイジ演じるベン・ゲイツが、アメリカ各地に残る秘宝への謎を追いかける。宝探しといえば「インディー・ジョーンズ」が思い浮かぶし、最近では「トゥームレイダー」といった作品があるが、古代の遺跡を想像するところである。これまでの作品の多くはそうであろう。今作では現代のアメリカを舞台に、都会の真ん中に眠る秘宝を探すといった展開は何とも新しい。ハイテクを駆使するあたりも現代のトレジャー・ハンターといったところか。大作と比較してしまうとスケールでは分が悪いし、アクションシーンも少ないのだが、次々に出てくる秘宝のありかを示すヒントを巡る展開は、なるほどRPゲームのようである。しかも「国立公文書館」「独立記念館」など、あたかもアメリカ各地の観光案内のようでもある。これこそ、「ナショナル・トレジャー(国民の宝)」なのかもしれないが・・・
 面白いのは行動をともにするアビゲイル(ダイアン・クルーガー)やベンの父親(ジョン・ボイド)との掛け合い。そしてライバルであるイアン(ショーン・ビーン)との攻防であろう。しかし、今ひとつドラマが盛り上がらない。スピーディーな展開が、ドラマ部分を薄めてしまったのではないだろうか。面白いキャラあっての作品であったと思うし、もっと観たい部分である。こういった作品では謎解きが大きな魅力であり、観る側としても謎解きをしたいものだ。しかし、ベンは一人で解決してしまう。一緒に謎解きをする感覚が無いのは残念である。トレジャー・ハンターとして、ニコラス・ケイジ演じるベン・ゲイツは個性的なキャラであり、今作はアクションあり、笑いあり、恋もあってと楽しめる要素をもった作品になっている。今作だけではもったいない。次なる宝探しを期待したくなる。

ローレライ

lorelei 第二次大戦の末期、広島へ原爆を投下された日本。敗戦へ向かう中、密命をうけた一隻の潜水艦が出航していた。戦局をも左右する新兵器“ローレライシステム”を搭載するこの艦は、定員に満たない寄せ集めの乗員を乗せ、第三の原爆投下を阻止すべく戦う。

 作家・福井晴敏原作「終戦のローレライ」を映画化した作品である。実際の歴史に架空の潜水艦、兵器を登場させ、客観的に戦争をとらえている。これまで第二次大戦の日本を描いた作品には、悲壮感や悲惨さを訴える作品が多いが、この作品には娯楽要素も含まれていて漫画的な印象である。ローレライシステム自体もどこかSF映画に登場しそうな機械であり、少々浮いた存在に映る。しかし、伝えるメッセージは重く、戦争を知る世代と知らない世代それぞれにメッセージを投げかける。果たして現在の日本はどういった道を歩んでいるのか?この物語が示唆する未来をどう変えるのか?戦争はすでに過去のものと思ってしまうが、現在も戦争が残した問題は残っているわけで、それを変えてゆくのは現代の我々ということだろう。
 ストーリーとしては複雑な部分もなく分かりやすいが、回天搭乗員の折笠(妻夫木 聡)とローレライのオペレーター・パウラ(香椎 由宇)との関係など物足りなさも残る。そして劇中のエピソードはどこかで観たような感じだが、狭い潜水艦を舞台にした作品ではドラマが限られるのは致し方ないのかもしれない。それでも原爆の投下を阻止するという時間との戦いは、見る側に緊張感を与える。見どころの映像面からこの作品を観てみると、CGを駆使した表現は少々荒さも目に付くが迫力ある海戦が再現される。その他、駆逐艦やB-29爆撃機などリアルに描かれていて、映像だけでもなかなか楽しめる。邦画ではこのあたりの部分で興醒めしてしまうことが多いのだが、過去の潜水艦を舞台にした洋画と比べても遜色のない出来栄えだろう。しかし、必要以上にCGが使われているのは気になるし、安易な表現はいただけない。
 これまで日本の戦争を描いた作品では娯楽性がなかったが、フィクションであってもさほど違和感はないようだ。もっとも洋画ではよくある手法であり、伝えるメッセージがあるならばそれもありだろう。

オペラ座の怪人

phantom_opera 19世紀パリのオペラ座では、ときおり“ファントム”の仕業とされる謎の事件が起きていたそんな時代である。クリスティーヌは、ファントム(怪人)を“音楽の天使” と信じ、やがてプリマドンナへと成長するが、幼なじみの子爵“ラウル”との出会いが事件を引き起こす。

 有名なミュージカル作品を映画化したものであり、作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバー自身のプロデュースによる完全映画化作品である。ミュージカルが映画作品としてどう表現されるのか興味深い。映画といってもミュージカルゆえに、突然歌いだす展開は違和感を覚えるところだが、終始、音楽と歌で圧倒される。それに合わせて流れるようなシーンと展開は、間延びしがちな部分も退屈させない。このあたり音響の良い映画館での観賞は、まるで舞台を見るような感覚だろう。
 ストーリーは単純に見れば、二人の男の間で翻弄される少女を描いた三角関係のドラマであるが、心理的な描写はかなり深い。クリスティーヌに愛情を注ぎ、歌を教えたファントム。その歌声を聞き恋に落ちたラウル。そしてラウルに惹かれながらも師であるファントムに想いをよせるクリスティーヌ。複雑な事情が交錯してどうなるのか・・・ストーリーを知らなかっただけに最後まで楽しめた。映画作品として見た場合、シーンが途切れることなく進む展開は緊迫感がある。それゆえに少し説明不足に思えるのだが、それはクリスティーヌと父のエピソードや、ファントムとの出会いなど流れのなかでは伝わらない部分であろう。そもそもクリスティーヌにとってはファントム=怪人ではなく“音楽の天使”であったはず。すでに舞台を観てストーリーを知っているなら問題ないが、初めて観るにはいささか足早に感じてしまった。回想シーンで始まり、そして終る演出は映画ならでは、ラストシ-ンは感慨深いものになっている。そのラストのシーンはどう観るべきだろう。歌で表現した激しい感情とは対照的に、無音のシーンが深い心理を表現する。その時ラウルの心中はどうであったのか・・・・見ている側も言葉にできない、釈然としない思いに包まれる。音楽とともに深い余韻を残す作品である。

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