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February 2005

ボーン・スプレマシー

bourne 記憶を失ったことにより命を狙われた元CIAのエージェント“ジェイソン・ボーン”。あれから2年、逃亡の際に知り合ったマリーとひっそりと暮らしていた。しかし、二人の前に殺し屋が現れ、マリーは命を落としてしまう。ジェイソンは記憶の断片から真実を求めて、再び戦うことになる。
 前作「ボーン・アイデンティティー」では、記憶をなくした男が突然命を狙われることとなり、体に染み付いた技を繰り出し追っ手を退ける。ごく普通の青年にしか見えないマット・デイモンがアクションシーンを演じたこの作品では、その正体が明らかになるというエピソードからして意外なキャスティングが興を奏していた。ただし、ストーリーとしては謎を残したままであり、ドラマ部分は少ない印象であった。
 今回のストーリーは、安易な展開かもしれないが再び命を狙われたことから始まる。しかし前作の謎、ジェイソンの記憶と事件の真相が繋がってゆく展開は面白く、追うものと追われる者の駆け引きはスリリングである。さらにアクションシーンは過激に、カーチェイスは臨場感のある映像で見せる。前作では怯えながら戦っていたのとは対照に攻撃的、銃を使うのも象徴的である。スパイの手口も鮮やかに、元トップエージェントとしての活躍を見せる。アクションもさることながら、相手の裏を掻く場面は見る側も知的なスパイゲームを楽しむようである。さらに、アクションを見せるだけの作品ではなく、深いドラマが織り込まれているようだ。それはジェイソンが記憶の断片をもとに真実を探すという展開からも伺える。前作では過去を捨てるという決意をしたが、過去の記憶と共に消し去ることのできない現実を知ることになる。今回、事件の真相を突き止め、過去の自身が冷徹な暗殺要員であることを知るのだが、彼のとった行動は意外だった。
「彼ら(スパイ)の行動にはすべて意味がある。」それが償いの旅だったなんて・・。なんて深い心の物語なのだろう。原作は三部作ということであるが、はたしてジェイソンの旅は続くのか?シリアスなスパイアクションと新時代のスパイに期待したくなる。

アレキサンダー

arex 史上初めて世界を統一したというマケドニア王アレキサンダー。歴史上で語られる人物だが、その生涯については確かに謎である。なぜ、20歳で王になったのか、他を圧倒する強さを持ちえたのか、困難な道のりを進み世界の果てを目指したのか・・・
 数々の戦争をテーマにした作品を手がけるオリバー・ストーン監督による、壮大なスケールで描く大作である。しかし、彼が描くのは英雄の栄光ではなく挫折する姿。3時間弱の作品であるが、三分の二は苦悩する大王の姿であり、痛快な活劇を期待すると少々キツイかもしれない。
 主演のコリン・ファレルは若きアレキサンダーを熱演しており、母親役のアンジェリーナ・ジョリーも妖しい演技を見せる。ちょっと若すぎて親子に見えなかったりするのはご愛嬌かな。映像的には、激しい戦いを最新の映像技術で表現しており、4万対25万というガウガメラの戦いを再現する。さらにインドでは巨大な動物まで登場して、このあたり驚きの映像をみることができるだろう。
 歴史上の人物を描いたこの作品の伝えるものは何だろう。アレキサンダーが遥か一万キロも遠征して、見知らぬ部族まで支配するあたり、東西文化の融合と言いつつその実、単なる征服者であり略奪者でしかないという現実である。途中まで見ていて気が付くが、これって今現在おきていることとダブって見える。オリバー・ストーンらしいといえるが、ある大国のしていることを風刺した作品なのだろうか。2千年以上も前の出来事が現在とシンクロするなんて、なんとも滑稽である。結末はアレキサンダーが病に倒れたあと、帝国は分裂してしまうのだが・・・。現実の世界ではそうならないことを祈りたい。そういう比喩した見方もできるが、この作品を純粋に歴史物の作品として見るには少々物足りない。大遠征を描くにはエピソードが少ないのではないだろうか。はたして王位をめぐる争いを描いたのか、幼少期のトラウマとの葛藤を描いたものなのか、さまざまな要因をにおわせるが、彼が求めたものは示されない。謎は謎のままということだろう。このところ歴史物の作品がいくつか公開されているが、人物の捉え方は随分と違うものである。遥か昔の物語、想像するしかないのだが、いずれも人間くさい英雄のようだ。

オーシャンズ12

ocean12 前作「オーシャンズ11」でカジノの有り金全てを奪われてしまったラスベガスのボス、ベネディクトは、保険で損失を返済されたのにもかかわらず、執拗にオーシャン一味を追い詰め脅迫する。盗んだ金に利子をつけて返せというが、すでに浪費してしまった。再び集まったメンバーは国外での盗みを計画するが、思わぬトラブルに巻き込まれていく。

 出演者だけを見てみれば、これだけのムービースターを集めた映画は他にないだろう。皆、主演の作品を控えた役者ばかりである。再び集まったことに感心するが、今作では前回のメンバーに加えて、12人目としてジュリア・ロバーツが加わる。さらにオーシャン一味を追いかける捜査官は、キャサリン・ゼタ・ジョーンズである。彼女のストーリーも平行しているあたり、単なるリメイク作品でないことを印象付ける。その他、ブルース・ウィリスが本人役でカメオ出演しているのだが、こういった意外な展開は笑える。前作は60年代の作品でフランク・シナトラがオーシャン役の「オーシャンと11人の仲間」をリメイクしたものであり、ストーリーはほぼ同様であった。それにしても当時も豪華なキャストによる作品であったことが伺われる。
今回のストーリーとしては、前作のような力をあわせた盗みの手口を見せるのではなく、泥棒どうしの駆け引きが見どころ。さらに今回は、より登場人物について描かれており、メンバーのその後について垣間見ることができる。そして仲間同士の掛け合いは面白いが、どちらかとゆうと実情を風刺したジョークが挿入されていて、実際にどこか気の知れた仲間の会話、そんな雰囲気を感じさせる。しかし、これだけ登場人物がいてはそれぞれの見せ場がないのは致し方ないのだろうか。ドラマ部分が薄い感じがするし、せっかく集まった12人の意味がないように思えるのだが・・
はやくも次回作「オーシャンズ13」が噂されるが、さらにキャストが増えてゆくのだろうか。もとの作品から広がる展開はおもしろいが、仲間内だけでなく観客を楽しませる作品であってほしい。

ネバーランド

never 1903年のロンドン。劇作家のジェームズ(ジョニー・デップ)は、新作が不評で悩んでいた。失意の中、日課である散歩の途中、未亡人シルヴィア(ケイト・ウィンスレット)とその4人の息子たちと出会うこととなる。ジェームズは子供たちと仲良くなるが、三男のピーターは子供らしさを失い、心を閉ざしていた。

 「ピーター・パン」の原作者であり劇作家のジェームズ・バリが、モデルとなった少年と出会い、その物語を完成させるまでを描いた実話に基づくストーリーである。誰もが知っている「ピーター・パン」が完成するまでに、さまざまなドラマがあったこと、実在の少年がモデルになっていたことなど知られざる舞台裏を描く。しかし、たんに物語ができるまでを描いただけではなく、少年たちや周りの大人たち、そしてジェームズが悲しみを乗り越えて成長する姿を描いており、もう一つのドラマとして注目したい。それは実話のピーター・パンストーリーと言えるだろう。主演のジェームズ・バリを演じるのはジョニー・デップであり、劇中で子供たちと芝居をして遊ぶ姿は幅広い役を演じてきた彼ならでわ。脇を固めるのは、「タイタニック」のケイト・ウィンスレット、「フック」のダスティン・ホフマンとなぜか意味ありげに思えてしまう配役でもある。
 ストーリーとしては、実話が基になっているだけに素直に感動できる。しかし、子供たちとの交流からピーター・パンの着想をどうやって得たのかわかりにくいし、ジェームズのイメージするネバーランドも抽象的である。つまりジェームズ自身について分からないことが多く、彼の懐く世界を表現するには心もとない。もっとも“ネバーランド”とは人それぞれのイメージであるのだから、テーマとしてはどう解釈するか難しい。伝わり方も人それぞれであろう。夢見る心、現実を受け入れる心、それが必要なのはピーターだけではないはず。悲しみを乗り越える為に必要なものだとしたら、それは誰の心にも必要だ。いや、ネバーランドは誰もが持っているものなのかもしれない。自分にとっての「ネバーランド」とは・・・そんなことをふと思わせる。

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